当記事では「SteelSeries Aerox 3 Wireless」と「Razer Viper Ultimate」の比較、違いについてまとめています。
性能(スペック)
SteelSeries Aerox 3 Wireless | Razer Viper Ultimate | |
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ボタン | 6箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、ホイール下×1)+ワイヤレス接続切替スイッチ | 8箇所(左右メイン、左サイド×2、右サイド×2、ホイールボタン、底面×1) |
ケーブルタイプ | ワイヤレス or USB-Cメッシュケーブル | ワイヤレス or ケーブル(Razer Speedflexケーブル) |
ケーブル長 | 1.8m | 1.8m |
長さ | 120.55mm | 126.7mm |
幅 | 前部:57.91mm、後部:67.03mm | 66.2mm |
高さ | 前部:21.53mm、後部:37.98mm | 37.8mm |
重量 | 66g | 74g |
DPI | 100~18000(100刻み) | 100~20000(50刻み) |
ポーリングレート | 125/250/500/1000 | 125/500/1000 |
最大認識速度(IPS) | 400 | 650 |
最大加速度(G) | 40 | 50 |
耐クリック回数 | 8000万回 | 7000万回 |
センサー | SteelSeries TrueMove Air | Razer Focus+ オプティカルセンサー |
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
形状
大きさ
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大きさは「Viper Ultimate」のほうが大きめ。両マウスとも左右対称マウスで、基本的に左右非対称と左右対称では左右対称のほうが小さめな傾向にあります。
「Aerox 3 Wireless」はゲーミングマウスの中では小さめな部類、「Viper Ultimate」は標準的な大きさです。
高さは「Aerox 3 Wireless」のほうが僅かに高めです。高さに関しても左右非対称と左右対称では左右対称のほうが低めな傾向にあります
両マウスともゲーミングマウスの中では低めな部類です。
左サイドの形状
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サイドは両マウスとも凹み状になっています。
「Aerox 3 Wireless」は前方に行くほど幅が狭くなっていく形状をしていて後部は大きく膨らんだ形状をしています。そのためマウスを手のひら後部側に引き付けやすく、つかみ持ちをしやすい形状をしています。
また下部から上部に外側に広がる形状をしているので指に引っかかりやすくマウスを持ち上げやすいです。
「Viper Ultimate」は前後で大きな幅の差はなく凹みの深さも標準的な一般的な左右対称マウスの形状。クセの少ない形状で左右で指のグリップ感に違いが出づらいです。
「Viper Ultimate」も下部から上部に外側に広がる形状をしているので指に引っかかりやすくマウスを持ち上げやすいです。
右サイドの形状
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両マウスとも左右対称なので左サイドと形状は同じです。
サイドの滑り止め
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「Viper Ultimate」は滑り止めが張られていますが、「Aerox 3 Wireless」は張られていません。
そのためグリップ力は「Viper Ultimate」のほうが圧倒的によく、持ち上げやすいです。
表面の形状
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「Aerox 3 Wireless」は表面の山の位置が前後は後部寄りで左右は中央の位置、「Viper Ultimate」は前後左右概ね中央の位置にあります。
そのため「Aerox 3 Wireless」は手のひら後部に当てやすいですが、「Viper Ultimate」は手のひら全体がパランス的にフィットします。しかしどちらも高さが低いため手のひらとのフィット感は弱めです。
また「Aerox 3 Wireless」は表面が穴あき構造になっていますが、「Viper Ultimate」は穴が空いていません。
重さ
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重量は「Aerox 3 Wireless」は66g。「Viper Ultimate」は74gと「Aerox 3 Wireless」のほうが軽めです。両マウスともワイヤレスマウスの中では軽い部類のマウスです。
今までの最軽量ワイヤレスマウスは「Viper Ultimate」でしたが、「Aerox 3 Wireless」の登場でそれは塗り替えられました。
滑りやすさ
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体感の滑りやすさは「Aerox 3 Wireless」のほうが滑りやすいです。
新品の状態だと「Aerox 3 Wireless」の滑りは微妙でしたが、使っていくうちに馴染んできて「Viper Ultimate」よりも滑りやすくなりました。
重さの影響もあるかと思いますが、ソールの表面積の違いの影響が強い気がします。表面積が狭いほうが滑りは良い分、耐久性は低いのかなと思います。
充電方法
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両マウスともバッテリー充電式です。
「Aerox 3 Wireless」は充電ケーブルをマウス本体に接続して充電します。
「Viper Ultimate」も充電ケーブルをマウス本体に接続することで充電できますが、「Viper Ultimate」には充電ドックが備わっており乗せるだけで充電することができます。そのため「Viper Ultimate」のほうが楽に充電できます。
バッテリー駆動時間は「Aerox 3 Wireless」は最長80時間(2.4GHz)、「Viper Ultimate」は最大連続70時間(ライティングオフ)。一見「Aerox 3 Wireless」のほうが長そうですが、最長で80時間なので連続で使っていたらどうか不明。「Viper Ultimate」は連続70時間可能。
ワイヤレス接続
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両マウスともドングルをマウスの近くに置くことが出来ます。
ライティング
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「Aerox 3 Wireless」は底面のみ、「Viper Ultimate」は表面のロゴマーク部分のみ。
ボタン
左右クリックボタン
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クリック感として「Aerox 3 Wireless」は押下圧がやや軽め、ストロークは標準的です。「Viper Ultimate」は押下圧がやや軽め、ストロークはやや短めです。
「Aerox 3 Wireless」は軽快なクリック感で、クリック時にしっかりとしたカチカチ感があります。
「Viper Ultimate」はややグニっととしてクリック感で、「Aerox 3 Wireless」よりも控えめなカチカチ感。
クリック音は「Aerox 3 Wireless」は標準的、「Viper Ultimate」は小さめ。
形状は「Aerox 3 Wireless」は凸状で前方に行くほど凹状、マウス中央はさらに盛り上がっています。またボタン後部に穴が空いています。
「Viper Ultimate」は凸状で前方に行くほど凹状になっています。穴は空いていません。
サイドボタン
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両マウスとも細長い形状で小さめなボタンになっています。「Aerox 3 Wireless」は表面が尖っており、「Viper Ultimate」は平たい形状をしています。
両マウスとも表面からの出っ張りは控えめですが、「Aerox 3 Wireless」のほうが出っ張っており押しやすい。
また「Viper Ultimate」には右サイドにもボタンがあります。
スクロールホイール
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スクロールホイールは両マウスとも滑り止めラバーが巻かれています。「Aerox 3 Wireless」はラバーに溝が入っており、「Viper Ultimate」はライン状に小さな凸があり指が引っかかりやすいようになっています。
ホイールの重さは「Aerox 3 Wireless」は標準的で、しっかりとしたコリコリ感があります。「Viper Ultimate」は標準的で、控えめなコリコリ感があります。
ホイールボタンの重さはどちらのマウスも標準的。
スクロール下
「Aerox 3 Wireless」はスクロール下にボタンが1つ備わっています。
底面
「Viper Ultimate」の底面にはボタンが1つ備わっています。
ソフトウェア機能
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両マウスともボタン割り当て、DPIやポーリングレート、ライティングなどの基本的な機能は備わっています。
「Aerox 3 Wireless」のソフトウェアにはそれにプラスして加速と減速、アングルスナップ(直線補正)の機能があります。
「Viper Ultimate」のソフトウェアにはそれにプラスしてリフトオフレンジの調整や表面較正機能が備わっています。
FPS的には「Viper Ultimate」のソフトウェアにあるリフトオフレンジの調整機能は結構ありがたい機能。
マウスの持ち方の相性
マウスの持ち方には大きくかぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ちの3種類があります。
マウスの持ち方にはマウスとの相性があり、「Aerox 3 Wireless」と「Viper Ultimate」にもそれぞれ向き不向きがあります。
それぞれのマウスの相性の良い持ち方
●Aerox 3 Wireless
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かぶせ持ち:△
つかみ持ち:〇
つまみ持ち:〇
●Viper Ultimate
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かぶせ持ち:△
つかみ持ち:〇
つまみ持ち:◎
両マウスともつかみ持ちとつまみ持ちとの相性がいいです。
さらに言えば「Aerox 3 Wireless」はつかみ持ち特化、「Viper Ultimate」はつまみ持ち特化と言った印象。
「Aerox 3 Wireless」はマウスサイドの形状が指を手のひら後部に引き付けやすい形状をしており、マウス表面は手のひら後部が当たりやすい形状をしているのでつかみ持ちでのグリップをしやすいです。
「Viper Ultimate」はマウスサイドの形状がおおむねフラットな形で左右指のフィット感がとてもよく、指での操作がしやすいです。
「Aerox 3 Wireless」のほうが軽い分操作しやすそうですが、「Viper Ultimate」にはサイドに滑り止めが張られている分グリップしやすくどちらが良いとはなかなか言いにくいところ。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
- DPI:400
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
それぞれのセンサーテスト
○テスト環境
- DPI:400/800/1600/3200
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
SteelSeries Aerox 3 Wireless | Razer Viper Ultimate | ||
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両マウスとも綺麗な波線をしていました。どちらかと言えば「Viper Ultimate」のほうが乱れは少ないです。
実際にゲームをしている際に違いを感じることはまずないので気にする必要はありません。
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)とはマウスを持ち上げたときにセンサーが感知する距離のことです。
このリフトオフレンジが長すぎると、マウスの持ち上げ動作時にセンサーが反応しなくていいタイミングで反応してしまいAIMがぶれてしまいます。
逆に短すぎるとマウスの持ち上げ動作からマウスパッドに置くと同時に視点移動をしようとするとセンサーの反応が遅れてしまい、マウスを動かしているのに視点が動かないタイミングがでてきます。
目安としては0.3mm以下だと短すぎ、1.6mm以上だと長すぎといった感じです。
「Aerox 3 Wireless」と「Viper Ultimate」のリフトオフレンジは以下になります。
- Aerox 3 Wireless:0.8mm
- Viper Ultimate:0.5mm
両マウスともちょうどいいリフトオフレンジでした。長さに大きな違いもなく、操作感に違いは特に感じないかと思います。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
結局どちらを選ぶべきか
FPSを目的であれば操作感、グリップ感を重視するべきだと思うので自分のマウスの持ち方に合った方を選ぶのが良いと思います。
そして両マウスともつかみ持ちとつまみ持ちとの相性がいいです。
強いて言えば「Aerox 3 Wireless」つかみ持ち特化、「Viper Ultimate」はつまみ持ち特化のといった感じです。
「Aerox 3 Wireless」のほうが軽い分マウス操作が軽いですが、「Viper Ultimate」にはサイドに滑り止めが張られている分グリップしやすいです。
その他の違いとしては「見た目」「コスパ」があります。
「Aerox 3 Wireless」はマウスに穴が空いているため、見た目が苦手と言う人もいると思います。「Viper Ultimate」はそういったこともなく見た目は良い。
コスパに関しては価格は「Aerox 3 Wireless」と「Viper Ultimate(充電ドック無し)」ではほぼ同じで、「Viper Ultimate(充電ドックあり)」だと「Viper Ultimate(充電ドックあり)」のほうがやや高め。
充電ドックが必要か必要でないかでコスパの良し悪しが変わってきそう。個人的にはドックがあったほうが良いので、「Viper Ultimate」のほうがコスパは良いように感じます。
これらを加味して自分が優先したいポイントを考えて選ぶを良いかと思います。
個人的に選ぶとしたら私はつまみ持ちユーザーなので「Viper Ultimate」を選びます。改めて握ってみると「Viper Ultimate」の指のフィット感が半端じゃない。
⇓それぞれのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇒「SteelSeries Aerox 3 Wireless」レビュー
⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇓おすすめのゲーミングマウスと選び方を以下で解説しています⇓