当記事では「Xtrfy M4」と「Finalmouse Ultralight 2 – Cape Town」の比較、違いについてまとめています。
性能(スペック)
Xtrfy M4 | Finalmouse Ultralight 2 – Cape Town | |
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ボタン | 6箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、ホイール下、底面×1)+ポーリングレート切替スイッチ | 6箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、ホイール下) |
ケーブルタイプ | 布巻き | ファントムコード |
ケーブル長 | 1.8m | 1.9m |
長さ | 120mm | 116mm |
幅 | 上部:56mm、中間:60mm、下部:68mm | 54mm |
高さ | 39mm | 36mm |
重量 | 71g(ケーブル除く) | 47g(ケーブル除く) |
DPI | 400/800/1200/1600/
3200/4000/7200/16000 |
400/800/1600/3200 |
ポーリングレート | 125/500/1000 | 500 |
最大認識速度(IPS) | 400 | – |
最大加速度(G) | 50 | – |
耐クリック回数 | 2000万回 | – |
センサー | Optical Pixart 3389 | – |
DPIはM4は最大16000、Ultralight 2は最大3200まで設定が可能です。
ポーリングレートはM4は最大1000Hz、Ultralight 2は最大500Hzまで設定が可能です。
単純な数値ではM4のほうが性能は上です。
両マウスとも専用ソフトウェアが無く、本体のボタンで設定するため細かい設定はできません。
どちらのマウスも実際にFPSをする分には十分な性能をもっています。
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
形状
大きさ
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大きさはM4のほうが大きめです。M4は左右非対称、Ultralight 2は左右対称です。基本的に左右非対称と左右対称では左右非対称のほうが大きめな傾向にあります。
M4は左右非対称マウスの中では標準的~やや小さめな大きさ、Ultralight 2は左右対称マウスの中ではかなり小さめな部類です。そのため両マウスではかなり大きさに差があります。
高さはM4のほうが高めです。高さに関しても左右非対称と左右対称では左右非対称のほうが高めな傾向にあります。
M4は手を乗せたときに自然に手のひらが当たるくらいの高さがありますが、Ultralight 2はほとんど当たらないくらいの高さです。
左サイドの形状
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両マウスとも左サイドには窪みがあります、この窪みがM4はかなり深めの溝になっており、Ultralight 2は浅めの溝になっています。
M4は前部と後部が大きく膨らむ形状になっており、親指から親指の腹までしっかりフィットします。Ultralight 2は前部から後部まで概ねフラット寄りの溝になっているので親指はフィットしますが親指の腹まではフィットしづらいです。
サイドの表面は両マウスとも穴あき構造になっています。
右サイドの形状
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M4は大きく膨らむ形状をしています。そのため指を倒した状態でマウスを保持すると指先から指の腹までしっかりフィットします。逆に指を立てた状態だとやや保持しづらいです。
Ultralight 2は左サイドと同じ形状をしています。そのため指を倒した状態だと指先はフィットしますが、指全体はフィットしません。逆に指を立てた状態だと違和感なく保持することができます。
サイドの滑り止め
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両マウスとも滑り止めは張られていません。
両マウスともサイドに穴が空いているので指が引っかかりやすく持ち上げやすいです。
表面の形状
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M4は表面の山の位置は前後はやや後部、左右は左寄りの位置にあります。この山の位置が左寄りだと手をかぶせる様に乗せると手のひらに自然なフィット感を得ることが出来ます。また山の位置が後部よりだとマウス後部の高さが高くなるので手のひら後部のフィット感も強くなります。
Ultralight 2は山の位置は概ね中央の位置にあります。高さが低いということもあり手のひらに接地しづらいので、指でマウスを操作したいときに手のひらが当たって邪魔になることがありません。
両マウスとも表面全体に穴が空いています。
重さ
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重量はM4が71g(ケーブル除く)、Ultralight 2が47g(ケーブル除く)と両マウスともかなり軽め。
両マウスともゲーミングマウスの中ではかなり軽い部類のマウスです。その中でもUltralight 2は特に軽めでゲーミングマウスの中でもトップレベルの軽さです。軽さを追求するのであればUltralight 2はかなり良いマウスです。
軽ければ軽いほどマウスを持ち上げやすく、滑りも良くなります。
ケーブル
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どちらのケーブルもとても柔らかく摩擦が少ない布巻きケーブルで、太さもほぼ同じです。ただどちらかと言えばUltralight 2のほうが柔らかいです。
ケーブルの付け根はM4は少し上向き、Ultralight 2は真っすぐになっています。そのためM4のほうがマウスパッドに擦れにくいです。
滑りやすさ
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どちらのマウスもかなり滑りやすい部類のマウスです。体感ではかなり判断しにくいレベルですが、どちらかと言えばUltralight 2のほうが軽い分少し滑りやすいように感じました。
ボタン
左右クリックボタン
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クリック感としてM4は押下圧、ストロークともに標準的です。Ultralight 2は押下圧は標準的かやや軽め、ストロークは標準的です。
M4は若干ですがグニっとした感触があり、クリック時に軽めな返しがあります。
Ultralight 2はあっさりとした感触でクリック時にそこそこ強めな返しがあります。
サイドボタン
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大きさは両マウスとも幅広タイプ。長さはM4のほうが少し長めです。
表面からの出っ張りは両マウスともしっかり出ており、親指をずらすだけで押し込むことができます。
スクロールホイール
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スクロールホイールは両マウスとも滑り止めラバーが巻かれています。M4は端に凹凸が入っており、Ultralight 2は小さな凸があり指が引っかかりやすいようになっています。
ホイールの重さはどちらのマウスも軽めですが、Ultralight 2のほうがかなり軽めです。M4は僅かにコリコリ感がありますが、Ultralight 2はほとんどありません。
ホイールボタンの重さはどちらのマウスも標準的。
スクロール下
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両マウスともボタンが1つ備わっています。
M4はライティングエフェクト変更ボタン、Ultralight 2はDPI変更ボタンとなっています。
底面
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M4には底面にDPI変更ボタンとポーリングレート切替スイッチが備わっています。
マウスの持ち方の相性
マウスの持ち方には大きくかぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ちの3種類があります。
マウスの持ち方にはマウスとの相性があり、M4とUltralight 2にもそれぞれ向き不向きがあります。
それぞれのマウスの相性の良い持ち方
●M4
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- かぶせ持ち:◎
- つかみ持ち:〇
- つまみ持ち:△
●Ultralight 2
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- かぶせ持ち:△
- つかみ持ち:△
- つまみ持ち:◎
M4はかぶせ持ち、Ultralight 2はつまみ持ちとの相性が良いです。
M4は左右非対称のマウスで指と手のひらにフィットしやすい形状をしています。つかみ持ちやつまみ持ちでも扱うことはできますが、左右非対称マウスは指を立てた状態でのグリップ感があまり良くないためあまり相性が良くありません。
Ultralight 2は左右対称のマウスでつまみやすい形状をしています。かぶせ持ちは手のひら全体、つかみ持ちは指と手のひら後部によってマウスを保持しますがUltralight 2は小さいため手のひらのフィット感が弱いです。つまみ持ちであれば指だけでマウスを保持するためその点問題ありません。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
- DPI:400
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
それぞれのセンサーテスト
○テスト環境
- DPI:400/800/1600/3200
- ポーリングレート:M4(1000)、Ultralight 2(500)
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
Xtrfy M4 | Finalmouse Ultralight 2 – Cape Town | ||
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Ultralight 2は綺麗な波線をしていました。
しかしM4はあまりいい結果ではありませんでした。波線の折り返し地点で大きくドットが乱れています。
センサーテストではUltralight 2のほうが良いという結果でしたが、実際にゲームをした際に差を感じるかと言われればそういうわけでもないのであくまで参考程度にお考え下さい。
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)とはマウスを持ち上げたときにセンサーが感知する距離のことです。
このリフトオフレンジが長すぎると、マウスの持ち上げ動作時にセンサーが反応しなくていいタイミングで反応してしまいAIMがぶれてしまいます。
逆に短すぎるとマウスの持ち上げ動作からマウスパッドに置くと同時に視点移動をしようとするとセンサーの反応が遅れてしまい、マウスを動かしているのに視点が動かないタイミングがでてきます。
目安としては0.3mm以下だと短すぎ、1.6mm以上だと長すぎといった感じです。
M4とUltralight 2のリフトオフレンジは以下になります。
- M4:0.4mm
- Ultralight 2:1.0mm
どちらもちょうどいいリフトオフレンジですが、基本的にリフトオフレンジは短めのほうが違和感は少ないのでM4のほうが違和感は少ないかもしれません。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
応答速度(反応速度)
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反応速度を計るゲームで反応速度を計測して平均タイムを出し比較します。※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
ここに関しては応答速度に差があったとしても、体感では全く分からないので特に気にする必要はありません。ただ速ければ速いほどいいのは間違いないので一応計るだけです。
このテストで分かることは”露骨な遅延が無いこと””ボタンを素早く押せるか”程度のものです。
それぞれの結果は以下になります。
●M4
- 最速:0.16秒
- 最遅:0.228秒
- 平均:0.19199秒
●Ultralight 2
- 最速:0.157秒
- 最遅:0.198秒
- 平均:0.17903秒
応答速度はUltralight 2のほうが速いという結果になりました。
Ultralight 2はM4と比べてクリックボタンが軽めなので素早く押し込むことが出来、直感的に押しやすい印象を受けました。
両タイムで差はでましたが、実際にゲームをしているときに差を実感できることはまずないです。
⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓
結局どちらを選ぶべきか
FPSをメインに考えるのであれば操作感やグリップ感が最も重要なことなので、自分のマウスの持ち方に合ったほうを選ぶのが良いと思います。
なのでかぶせ持ちであればM4、つまみ持ちであればUltralight 2を選ぶと良いかと思います。つかみ持ちの場合どちらかと言えばM4のほうが扱いやすいですが、M4よりも使いやすいマウスがあるのでわざわざM4を使うメリットはそこまで無いと思います。
コスパ面ではあまり差はないと思います。操作性はそれぞれのマウスに合った持ち方であればかなり良いマウスですし、ソフトウェアは両マウスともないので機能面の差もあまりないと思います。単純な安さであれば少しM4のほうが安いですが、大きな差でもないのでそこまでコスパの差はないと思います。
その他の違いとしてDPIやポーリングレートの設定幅、重さなどで選ぶのも良いと思いますが、やはりFPS的には「自分のマウスの持ち方に合った方」を選ぶべきだと思うので、そこを重視して選ぶと失敗はないかなと思います。
個人的に選ぶとしたら私はつまみ持ちをするので、断然Ultralight 2を選びます。
⇓それぞれのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇒「Finalmouse Ultralight 2 – Cape Town」レビュー
⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇓おすすめのゲーミングマウスと選び方を以下で解説しています⇓