当記事ではHyperX(ハイパーエックス)のゲーミングマウス「Pulsefire Haste Wireless」をレビューしていきます。
特徴
- 超軽量設計のPulsefire Hasteシリーズ
- ワイヤレス接続と長時間バッテリーを備えているにも関わらず、重量は61~62グラムと2グラムしか増えていない
- 最大8000万回のクリック耐性を持つ「TTC Golden防塵マイクロスイッチ」
- 高純度PTFE製ソール
- 左右クリックボタン、左右側面のグリップテープ付属
- IP55規格に対応の防塵・防水性
- 最大バッテリー寿命100時間
性能(スペック)
価格 | 【2023/4/14時点Amazon価格】 6,999円(税込) |
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本体 | ボタン類 | 6ボタン(左右クリックボタン、左サイド×2、 ホイールボタン、ホイール下×1、)+電源スイッチ |
長さ | 124.3mm | |
幅 | 66.8mm | |
高さ | 38.2mm | |
重量 | ブラック:61g、ホワイト:62g | |
ケーブル | タイプ | HyperFlex USB-C充電ケーブル |
ケーブル長 | 1.8m | |
センサー | センサー名 | PixArt PAW3335 |
DPI | 16000 | |
ポーリングレート | 125/250/500/1000 | |
最大認識速度(IPS) | 450 | |
最大加速度(G) | 40 | |
スイッチ類 | 左右クリック | TTC Golden防塵マイクロスイッチ(8000万クリック) |
ホイール | – | |
バッテリー | 寿命 | 最大100時間 |
充電時間 | – | |
ソフトウェア | HyperX NGENUITY |
パッケージ内容
梱包状態
内容物
マウス本体、HyperFlex USB-C充電ケーブル、ワイヤレスレシーバー、ワイヤレスアダプター、グリップテープ、追加のPTFE製ソール、クイックスタートガイド。
形状・仕様
形状
「Haste Wireless」の形状は右手用の左右対称形状となっています。
前方の膨らみが無い先細りタイプで、中央にはくびれが無く、後部は程よい膨らみがあります。
中央にくびれが無い分指の置く位置を調整しやすいですが、その分収まりの悪さを感じる印象です。また中央にくびれが無い分、やや幅広に感じられます。
後部は程よい膨らみは程よくありますが中部のくびれが無い分膨らみを感じづらく、つかみ持ちで手のひら後部に引き付ける際にしっかり指で引き付ける意識が必要に感じられる印象です。その分小指への極端な窮屈感は無いといった感じです。
下部から上部への広がりは浅くかなり垂直に近いですが、完全な垂直ではなく僅かに広がりがあるためある程度指が引っかかりやすく持ち上げにくさというものもそこまで感じません。
上面後部の高さは結構低めなタイプで、例えるなら「Razer Viper 標準サイズ」に近い高さになっています。若干ですが「Razer Viper 標準サイズ」よりも高く感じられます。上面の一番高い山の位置が若干後部に寄っているため、「Razer Viper 標準サイズ」よりは後部の膨らみがふっくらしています。
形状だけ見ればつかみ持ちに特化した形状と言った印象です。
サイズ感的には大きすぎず小さすぎずといった感じで、「G PRO SUPERLIGHT」が大きく感じる人にとっては少し大きめかと思います。
表面加工(質感)
表面の質感はザラザラとしており、「Viper V2 Pro」とほぼ同じような表面をしています。
ザラザラとした表面ですが思ったよりもグリップはそこまで強くなく、若干滑りやすく感じられます。とは言え基本は問題ないレベルではあります。
付属として両サイドと左右クリック部分のグリップテープがあるので、グリップを増したい部分に張っても良いかと思います。
指紋や汚れが目立つ印象はありません。
ソール
ソールは白い高純度PTFE製の小さめなソール。
エッジ処理はされているようですがしっかり丸められているという感じではありません。とは言えマウスパッドに引っかかるほどではなく、よっぽど強く押し込まない限りは引っかかる感覚はありませんでした。ガラスやプラスチックなどのハードタイプマウスパッドでも引っかかる感覚は少なく、問題ありません。
ソールの滑りやすさとしては思ったよりも滑りにくく、大きめのサイズのソールと比べてもややコントロール寄りに感じられました。
追加のソールも付属していますが、質感や形状は同じものです。
重量(軽さ)
「Haste Wireless」のカラー展開はブラックとホワイトがあり、重量は1gほど差があります。今回のレビュー対象はブラックです。
ブラックの実測重量としては61.3gと最近ワイヤレスマウスの中だと軽すぎず重すぎずといった重さ。
前後の重心としては概ね中央を持った場合、若干ですが前方に寄っている感じでした。基本どのような持ち方でも問題ないレベル。
ケーブル
ケーブルは布タイプのUSB Type-Cケーブルとなっています。ワイヤレスマウスなのでメインは充電用になるかと思いますが、有線としても使うことが出来ます。
中太のケーブルで少し硬さを感じますが、有線として使ってもそこまで煩わしさを感じないレベルといった印象です。
ワイヤレスレシーバー、アダプター
レシーバーはワイヤレスマウスによく見る小さめのレシーバーです。
レシーバーはPCに直接接続しても使えますが、アダプターとケーブルを使ってマウスの近くに置いたほうが通信が安定します。
レシーバーはマウス本体のカバー内側に収納できるようになっています。
バッテリー
バッテリー寿命は最大100時間と、最近のゲーミングマウスの中ではそこそこ長めです。
充電はケーブルとマウスをつなげることで可能です。
ボタン類について
左右クリックボタン
クリックボタンの形状は左右どちらも前方~後方まで凹状になっています。溝というよりは中心が盛り上がっており外側に真っすぐ伸びている感じで、指の位置がしっかり決まるというよりは自由に位置を調整しやすいといった形状です。
表面の質感は他の部分と同じザラザラとした質感をしています。
クリック感としては結構軽めでかなりサクサク押せるといった感じです。グニグニ感がとても少なく、軽快なクリック感が好きという人に好まれそうなクリック感をしています。タクタイル感は強すぎず弱すぎず程よくあり、適度に心地よさがあります。左右のクリック感の違いとしては少し右側が重いかなと感じました。(※個体差の可能性もあります。)
クリック音は比較的高め軽い音といった感じの音です。左右でのクリック音の差が結構あり、右側のほうが音が大きいです。(※個体差の可能性もあります。)
サイドボタン
サイドボタンの形状は細長タイプで、指が触れる部分は角が丸められています。突出もしっかりあり、親指をずらすだけで押すことが出来ます。
位置的には概ね中央の位置にあり、高さも程よくあるため指が干渉してしまうことはありません。
クリック感としては標準的といった感じでした。
スクロールホイール
スクロールホイールには滑り止めラバーが巻かれており、ラバーには切り込みが入っており指が引っかかりやすくなっています。
ラバーの質感としてはしっとりめの質感で埃等は付きやすそうではありますが、グリップはしっかりとしています。
スクロールホイールの重さは標準的と言った感じで、軽いコリコリ感があります。スクロール時の音は結構控えめ。
ホイールボタンの押下圧は結構軽めで、サクッと押し込むことが出来ます。
ホイール下
ホイール下にはボタンが1つ備わっています。デフォルトではDPI切替ボタンとなります。
デフォルトのDP I値は400/800/1600/3200。
底面
底面には電源スイッチが備わっています。
ソフトウェア(HyperX NGENUITY)
Lights
ホイール部分のライティングのエフェクト/スピードなどの設定。
Buttons
キーの割当が出来ます。
キー設定は上下スクロール以外は変更可能です。
Sensor
マウス感度(DPI)を調整する項目。200~16000DPIの範囲を100刻みで設定することができます。
DPIステージは5つまで設定でき、DPIボタンで切り替えることができます。
初期のDPI設定は400/800/1600/3200です。
Brigtness
ホイール部分のライティングの明るさ。
Option
Polling Rate
1秒間にマウスの操作情報を送信する回数のことで、カーソルの滑らかさに影響します。
ポーリングレートは125/250/500/1000の中から選択可能。
数値が高いほうがカーソルが滑らかに動くので、特にこだわりがないのであれば1000Hzがおすすめです。
Lift-Off Distance
リフトオフディスタンス(LoD)とはマウスを持ち上げたときにセンサーが感知する距離のことです。
このリフトオフディスタンスが長すぎると、マウスの持ち上げ動作時にセンサーが反応しなくていいタイミングで反応してしまいAIMがぶれてしまいます。
逆に短すぎるとマウスの持ち上げ動作からマウスパッドに置くと同時に視点移動をしようとするとセンサーの反応が遅れてしまい、マウスを動かしているのに視点が動かないタイミングがでてきます。
リフトオフディスタンスはLow(1mm)/High(2mm)から選択できます。
実測のLoDとおすすめ設定は下のほうで解説します。
Preset
全体の設定を保存しておく機能。
ゲームでの使用感
次はゲームでの使用感を確認します。
※私の手のサイズは中指の先端から手首までで約18cmと標準的サイズです。手のサイズによっても使用感に違いが出るので、その点はご了承いただければと思います。
かぶせ持ちでの使用感
かぶせ持ちとしては予想外にフィット感が良く感じられました。左右対称形状はかぶせ持ちには向かない印象でしたが、想像以上に手のひら部分のフィット感が良く指も自然と置くことが出来、かなり自然なかぶせ持ちが出来ていた印象です。
とは言えやはり左右非対称形状のものと比べると高さが低く、形状的にも手のひらに接地しにくいことは変わりありません。左右対称の中では比較的グリップ感が良いというだけです。
左右非対称形状と比べるとやはり指で持つ割合が強く、特別な理由が無ければ選ぶメリットは無さそうです。
つかみ持ちでの使用感
なかなか扱いやすいと思います。
ただマウス後部の高さが低く手のひら後部への当たりがかなり控えめで、グリップ感が結構弱いです。そのためほとんど指で保持しているような形になりがちです。
またサイド中部の幅と後部の幅のギャップが少ない分手のひら後部に引き付けにくく、しっかり指で引き付ける意識をしていないと手のひら後部とマウス後部の接地する位置がズレ易い印象でした。
中部~前部の幅もそこそこあるため指での細かい操作がしにくく、どちらかというと手首での操作がメインになりがちにも感じられました。
基本扱いやすいレベルですが、個人的にはいくつか不満点が残る形状かなと思います。
つまみ持ちでの使用感
とても扱いやすいと思います。
左右対称で指のグリップ感が左右で違いが無く、サイドの下部から上部への広がりも僅かですがあるので持ち上げ動作で滑る感覚も無く問題なく操作出来ていました。
後部の高さも高くないため指で上下のAIMを大きくしてもしっかり可動域を確保でき、妨げになることはほとんどありません。
軽量という点もつまみ持ちにしっかりマッチしており、かなり軽快な操作が出来ていたと思います。
不満点はほとんどないですが、少し気になった点があります。
気になった点はサイドの窪みが無い点です。窪みが無いため指の位置が決まりにくく、少し前方に指が寄りがちになってしまう印象でした。ただ操作感に大きく影響するレベルではないので基本問題ありません。
リフトオフディスタンス(LoD)
- 検証用マウスパッド:SteelSeries QcK+
LoDは短すぎたり長すぎたりすると操作感に違和感が出てくることがあります。個人的な体感としては0.3~1.6mmの範囲であれば違和感無く操作できる印象でした。
「Pulsefire Haste Wireless」はLoDをLow(1mm)/High(2mm)から選択することが出来るのでそれぞれ計測します。
Low(1mm) | 0.6mm |
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High(2mm) | 1.1mm |
1mm、2mmともに問題ない長さで、どちらでもFPSゲームで使用することが出来ます。
どちらかといえば短めのほうが不自然な反応をしないので、Low(1mm)がおすすめです。
もし1mmでマウスパッドのたわみ程度の隙間で反応しない場面が出るようであれば、High(2mm)にすると良いと思います。
応答速度(反応速度)
次はクリック応答速度(反応速度)を計っていきます※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
測定には「反応速度測定-改」というゲームを使わせていただいています。
念のため有線と無線の両方で測定しました。
有線 | 無線 | |
---|---|---|
最速 | 0.143 | 0.142 |
最遅 | 0.17 | 0.173 |
平均 | 0.15845 | 0.15948 |
測定した結果どちらもかなり速く反応できており、最近のゲーミングマウスと比べても十分早いタイムでした。単純に調子が良かっただけという可能性もありますが、遅延等は一切気にする必要は無さそうです。
他のゲーミングマウスと比べて左クリックが軽く浅めなのがより押しやすさに関係していたかなと思います。
有線と無線で大きな差もなく、どちらでも全く問題なく使用できます。
まとめ
どのような持ち方でも程よく扱いやすい形状ですがベストマッチとまでは行かないといった感じでした。とは言えつかみ持ちとつまみ持ちでは不満点が少なく、とても扱いやすいと思います。
バッテリー寿命は100時間と長く、性能面もFPSゲームでも十分なレベルです。同梱物も豊富でかつ価格もワイヤレスマウスの中ではかなり安価というコスパにも優れるマウスでした。
中々レビューできず遅くなってしまいましたが、今でも現役で使えるレベルだと思います。
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