当記事ではRazer(レーザー・レイザー)のゲーミングヘッドセット「BlackShark V3 Pro」をレビューしていきます。
提供:Razer
特徴

BlackShark V3 Proは、eスポーツ向け製品の評価や人気ランキングを取り扱う Prosettings.net において、ヘッドセット部門で高い評価やシェアを得ている製品として知られています。
https://prosettings.net/guides/gaming-headset/
- 第2世代 Razer HyperSpeed Wireless:10msという超低遅延に最適化された最速のワイヤレス技術
- 取り外し可能なRazer HyperClear FullBand 12mmマイク:フルバンド(20~20kHz)の広帯域で捉えることが出来るため実際の声を忠実に集音し、さらに声のみにスポットを当てて集音できる指向性と合わせ、クリアで自然な音質を実現
- ハイブリッド型アクティブノイズキャンセリング:外向きと内向きのマイクから外部の音を集音しその音を打消し、外部の音を遮断することでより集中しやすくなる
- 第2世代 Razer TriForce バイオセルロース 50mm ドライバー:低音、中音、高音の3つの専用チューニングポートとより温かみのある自然な音を生み出すバイオセルロースドライバーにより自然でパワフルなサウンドを実現
- 4つの接続モード:ワイヤレス(2.4 GHz/Bluetooth)、有線(USB/3.5mm)
- 70 時間のバッテリー持続時間(わずか15分の充電で6時間のプレイが可能)
- eスポーツチャンピオンと精密に調整されたプロファイルとカスタマイズ可能なEQ
- スマートフォンから簡単にEQプロファイルのパーソナライズ、コントロールのリマップなどが可能なRazer Audio アプリ
- 交換可能なマグネット式フェースプレートでデザインのカスタマイズが可能
パッケージ内容
梱包状態
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パッケージ内容
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ヘッドセット本体、HyperClear FullBand 12mmマイク、HyperSpeed Wireless Gen-2ドングル、USB-C充電ケーブル、3.5mmケーブル、取扱説明書等。
スペック
価格 | 40,780円 | |
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接続方法 | ワイヤレス(2.4 GHz/Bluetooth)、有線(USB/3.5mm) | |
ヘッドホン | タイプ | 密閉型 |
ドライバ | 第2世代 Razer TriForce バイオセルロース 50mm ドライバー | |
周波数 | 12 ~ 28,000Hz | |
インピーダンス(抵抗値) | 32Ω@1kHz | |
感度 | 100dBSPL/mW@1kHz(HATS測定) | |
マイク | タイプ | 着脱式 |
極性パターン | カーディオイド(単一指向性) | |
周波数 | 20 ~ 20,000Hz | |
サンプリングレート | 最大48kHz | |
感度 | -42±3dBV/Pa | |
ケーブル | タイプ | USB Type-A to C |
長さ | 約1.9m | |
重量 | 367g | |
バッテリー | 寿命 | 70時間 |
充電時間 | 15分で6時間分 | |
ソフトウェア | Razer Synapse |
外観・形状
デザイン
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しっかりBlackSharkを継承されたデザインで、ゴツ過ぎずスタイリッシュでゲーミング感をそこまで強調させない使いやすいデザイン。
Proシリーズは最上位モデルと言うこともあり、あらゆる点から拘りの強さや高級感が伝わってきます。
まずヘッドセット上面の合皮は柔らかい素材で肌触りが優しく、縫い目も均等で丁寧に縫われており、見た目だけでなく肌触りでも感触の良さを感じさせます。
クッション部分に使われている張地は、旧モデル同様メッシュ素材に近い質感をしている物ですがザラザラしている物ではなく、柔らかくシルキーな手触り。
カバー部分のプラスチックもザラザラ感が少なくサラサラとした加工で、全体的に丁寧な作りがされている印象です。
ヘッドバンド

ヘッドバンドのクッション部分に使われている張地は旧モデル同様で、メッシュ素材に近い質感をしている物ですがザラザラしている物ではなく、柔らかくシルキーな手触りをした張地。通気性と肌触りを両立した良い張地です。
ヘッドバンド全面をカバーするクッションなので頭に局部的に触れるということなく、負担がバランスよく分散されます。
クッション性としては、V2と比べると少しだけ厚みが薄くなり反発が強くなっているように感じられます。もちろん悪い意味ではなく程よい反発性によって頭に潰れる様に乗るのではなく、フィットするようになるといった具合です。
イヤーパッド

ヘッドバンドと同じくメッシュタイプで、厚さもあり柔らかいクッションです。こちらもV2と比べると反発が強くなっています。
イヤーパッドの空洞の大きさは縦が65mmで横が45mm、十分な広ろさがあります。私は耳がすっぽり入り込むくらいの大きさで、耳周りは当たりにくい部類です。
長さ、角度調節
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長さ調節はこれまでと同じで、引っ張ることで調節できるタイプ。カチカチとロックが掛かるタイプではなくスムーズに動くタイプです。調節幅は十分広めです。
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角度調節は垂直/水平方向ともに可能です。V2までは水平方向には回りませんでしたが、V3からは駆動するようになっています。角度幅も十分広めです。
マイク
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マイクは着脱式で、必要に応じてマイクを着脱できます。
アームは柔らかく針金のように固定することが出来、曲げて口元に位置調節することができます。
マイク音質については下のほうで解説します。
充電ケーブル&3.5mmケーブル

充電ケーブルは布タイプの着脱式USB-C to USB-A充電ケーブルで、接続端子は左耳側のイヤーカップにあります。芯があり編込みも硬めで頑丈なケーブルといった感じで、充電しながら使うにはやや不向きな印象ですが耐久性は高そうです。有線接続としても対応しており、充電しながら使うことも可能です。また、充電ケーブルはワイヤレスドングルと接続する際にも使用します。
3.5mmケーブルも対応しており、USB-C端子に接続することで3.5mmに変換できます。そのため充電しながら3.5mm接続ということはできません。
HyperSpeed Wireless Gen-2ドングル

HyperSpeed Wireless接続に必要なドングル。充電ケーブルと接続して使用します。
ボタン類
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左耳側イヤーカップにはWindowsの音量調節ができるダイヤル、マイクミュートボタン、電源ボタン。右側のイヤーカップにはSmartSwitch(イコライザープリセットの切替、2.4GHz/Bluetooth切替、同時オーディオ等)、ゲーム/チャット用バランスコントロールダイヤル、ANCボタンが備わっています。
昨日が豊富な分、ボタンも沢山。
重量(軽さ)
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マイク無し | 369.2g |
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マイクあり | 383.8g |
重量は重くは無いですが、軽くもない重さ。BlackSharkシリーズは軽量ヘッドセットということで登場していたので、その辺の良さは無くなっています。とは言え問題なく使える重量です。
バッテリー寿命

バッテリー寿命は最大70時間ほどと十分な容量。15分で6時間分の充電が出来ます。
フェースプレート
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イヤーカップのカバー部分は交換可能なマグネット式フェースプレートになっており、デザインのカスタマイズが可能となっています。
ソフトウェア(Razer Synapse)、主な機能
Razer専用のソフトウェアで、ワイヤレスドングルまたは充電ケーブルで接続することで使用できます。
サウンド
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ステレオ/THX SPATIAL AUDIO
ステレオとTHX SPATIAL AUDIOの切り替えが可能。
ステレオは左右2つのチャンネルで音楽を再生する通常のモード。
THX SPATIAL AUDIOは立体音響サウンドアプリケーションで、疑似的に7つのチャンネルと1つのサブウーファー、それと4つのオーバーヘッドチャンネルを再現します。動画では立体感が増すので臨場感や迫力が増すことがあります。FPSゲームでは方向性や距離感を捉えやすくなる場合があります。
使用感は下のほうで解説します。
オーディオイコライザー
イコライザーとは音の周波数ごとに強弱をつけて音に変化を付けることができる機能のことです。これにより音質に満足していない場合より良い音にしたり、FPSゲームで足音が聞き取れない場合でも聞き取りやすくしたりすることが出来ます。
イコライザーのプリセットはゲーム用、映画用、音楽用のほかにeスポーツ(ValorantやApex Legendsなど)用など、かなり豊富に取り揃えられています。
イコライザーの設定によってはFPSゲームでの足音の聞き取りやすさに大きく影響を与えることもあり、最も使う機能と言っても過言ではないほど便利な機能なので、使い方を覚えてみても良いと思います。おすすめのイコライザー設定も下のほうで紹介します。
ゲームプロファイル
画面に表示されているアプリケーションに合わせて自動的に設定が読み込まれる機能。
音量
音量の調節やON/OFF、ゲーム/チャットの音量バランスの設定。
ゲーム/チャットの音量バランスの設定はV3から新しく追加された機能。ゲーム音量とチャット音声のバランスを素早く調整できる機能です。
このバランスは右側のイヤーカップに備わっているダイヤルでも調節可能です。
エンハンスメント

超低レイテンシー
10ms超低レイテンシーモードまたはゲーミンググレードのレイテンシーの切替。
超低レイテンシーをOFFにするとワイヤレス接続の範囲を広げ、バッテリー消耗を抑えることが出来るようです。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)
【ANC】
内蔵されたマイクから外音を取り入れ、相反する波長の音をぶつけて相殺する機能。
外からの雑音を減らすことが出来るので、より音楽やゲームに集中しやすくなります。
【環境認識】
ANCとは逆に外部の音を聴き取りやすくする機能。
インコールオーディオミックス
2.4GHzとBluetoothを同時の接続している際に、モバイルデバイスから着信があった場合の操作を選択できる。
オーディオ強化
- 音の正規化:小さい音を増幅させる
- 低音ブースト:低音を強める
- 音声明瞭度:音声を聞こえやすくする
マイク

マイク
マイクのON/OFF、マイク音量の調整。
マイク強化
- 音量正規化:音量差を平均化する
- ボーカルクラリティ:声だけを明瞭化する
- マイクのノイズキャンセリング:音声以外のノイズを消す
- ボイスゲート:吐息や声の破裂音などを減らせる
マイクイコライザー
自分のマイク音声のカスタマイズが出来ます。
マイクモニタリング(サイドトーン)
ヘッドセットで直接マイクの音声を聞くことが出来る。
電源

インジケーターLED
インジケーターLEDに表示する項目の選択。
ワイヤレスパワーセービング
未操作時、デバイスが自動的にOFFになるまでの時間。
Razer Audio
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モバイル用アプリ「Razer Audio」も用意されており、Bluetoothでモバイルデバイスに接続することでRazer Synapseと同じような設定をすることもできます。
音質(音の傾向)

実際に音楽を聴いてみて音の明瞭感や迫力や臨場感などの音質、低音寄りや高音寄りといった音の傾向を確認しています。
ステレオ|イコライザーなし
V2 Proと比べると間違いなく音質は良くなっています。V2 Proも十分音質は良い部類でしたが、さらに音の鮮明さとメリハリが強くなっており、高音質感が増していました。また高音の表現も良くなっているように感じました。V2 Proではなんとなく高音が高音してないように感じる場面がありましたが、V3 Proは低音から高音までしっかり表現されているように感じられました。低音部分も力強さが感じられるような音質になっており、明確に音質の向上が感じられるものになっています。
基本は低音寄りで程よい迫力があり、低音に負けない程度に高音も出ているといった感じです。籠ったような音もなく、低音が強すぎて潰れてしまっていることもなく、本当に自然で聴きやすい音質と言った印象です。イコライザー無しでも問題なく使えるほど自然で良い音質ですが、個人的にはもう少し明瞭感があるとさらに音にメリハリが出て良さそうにも感じられました。
また音量を上げると低音が強い音声が流れたときに振動がしっかり伝わってくるのがとても心地よいです。サブウーファーもしっかり活きていると感じさせます。音の重さが際立ち、音を体感で感じられるのはヘッドホンの良いところですね。
また音量に関してですが、音量は少し小さめかもしれません。ステレオの場合、音量MAXでちょうど良いと感じる場面もありました。
THX SPATIAL AUDIO|イコライザーなし
THX SPATIAL AUDIOをONにすると一気に空間が広がったことが分かると思います。あらゆる音が際立ち立体感が強調され、迫力がステレオとは段違いです。テレビで見ていたのが映画館に変わるといった感覚が近いでしょうか。(映画館の音もこの音質に近い気がする)
そのため映画やオーケストラなどでは迫力増し心地よいですが、歌や普通の動画などでは音が安っぽく感じられることがあるかもしれません。空間表現を強めるためにどうしても中音域が持ち上がっていますが、そのため籠りが強くなるため音にチープ感が多少なり出てきます。なので全ての場面で相性が良いとは言えないといった感じです。とはいえこの手の立体音響系アプリケーションの中では音が不自然にならない程度に立体感が持ち上がっているように感じるため、かなり使いやすいように思いました。
後はステレオとの音量差が大きすぎるので、ここは差が出ないように調整してほしいところですね。(音量でごまかしてると言われてもおかしくない)
またV2 ProのTHX SPATIAL AUDIOとは効果が違うようで、正直こちらは音質的にはV2 Proのほうが良かったかなと感じました。V2 Proは自然に迫力を増してくれますが、V3 Proはちょっと音が汚くなる印象を受けました。ステレオではV3 Proのほうが音質は優れていたので、THX SPATIAL AUDIOもイコライザーで調整すれば良くなる可能性は十分あります。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)

ANCの効果としてはしっかりとしたもので、ANC(4)にするとかなり静かになります。ヘッドセットを付けたり外したりするとこんなにも雑音が鳴っていたんだなと気づかされます。
ANCの強さ的には雑音レベルの音は完全に無くなります。キーボードのタイピング音は完全には無くなりませんが、かなり静かになります。スピーカーから音楽を流してみると、その音楽も少しだけ聞こえる程度にまでノイズキャンセリングされていました。静かすぎる空間に人間は長時間居られないとか聞くことがありますが、何となくそれが分かるくらいには静かになります。室内程度の雑音のほとんどは消せると思います。
外で使うという場合には、恐らくですが車の通る音とか人のしゃべり声とかを完全に消すレベルではないと思います。それでもかなり静かになるとは思います。
環境認識
ANCとは逆に外音を取り入れることが出来ます。
環境認識と使うとANCオフの状態よりも明確に外音を聴き取りやすくなります。
凄いのが環境認識モードでも方向性がしっかり再現されているところで、ヘッドセットをしたままだとどこから音がなっているか分かりづらいような音でも、環境認識モードだと方向がしっかり分かります。これなら後ろから話しかけられてもすぐに分かるのではないかと思います。(補聴器かな?)
マイク音質

マイク音質はヘッドセットとしてはとても良い部類に入ると思います。V2 Proもかなり音質は良かったですが、より音声が強調されているような音質になっている印象でした。若干実際の声よりも低めになっているようにも感じるといった音質です。V2 Proと比べて音質が良くなったかと言われれば何とも言えない感じですが、それでもワイヤレスヘッドセットという視点では十分良い部類と感じます。配信で使うようなコンデンサーマイクと比べるとさすがに音質は劣りますが、ゲームチャットなどに使う分には必要十分すぎる音質だと思います。
またソフトウェアのマイク強化という効果があり、その中のマイクのノイズキャンセリングがかなり効果的でした。マイク強化OFFだと環境音も全て集音されますが、ノイズキャンセリングをONにすると環境音が一切無くなっていました。それでいて自分の声はしっかり集音されていたので、より自分の声に集中できる便利な機能でした。同じようにマイク強化の中にボイスゲートと言う似たような機能もありますが、この機能は環境音以外にも自分の声の終わりなども途切れてしまったりすることがあるため、ノイズキャンセリングのほうが使い勝手は良さそうな印象です。
装着感

サイズ | 小~やや大 |
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側圧 | 標準的 |
クッション性 | 柔らかめ |
サイズ感的には一番縮めた状態で「小」、一番伸ばした状態で「やや大」と言ったくらいといった感じで、頭の小さい人から大きい人まで幅広く使えるサイズ感です。
側圧としては標準的な強さで圧迫感を感じない程度にしっかりとした密閉感も感じられる装着感といった感じです。側圧でしっかりヘッドセットの重さを支えてくれる感じなので、重さの掛かり方の比率はヘッドバンド:7、イヤーパッド:3といった感じで(個人差有り)、頭に乗っかっている感覚は少なく不快感はありません。
クッションも柔らかいため頭や耳への負担は少ないです。肌触りとしても優しく、メッシュ特有のザラザラ感は一切ありません。長時間装着していても蒸れ具合が少なく、通気性にも優れている印象です。
重量は決して軽い部類ではないですが、普通に使う分には一切気になることはありません。ただ外で使う分には頭も動きやすいでしょうし、重さを感じやすいかもしれません。
全体的に装着感に不満点は無く、やはりBlackSharkシリーズは安定して装着感が優れているなと実感しました。
V3は水平方向にアームが駆動するようになったので装着感に違いが出るかと思いましたが、思ったよりも大きな違いはありませんでした。
定位感(音の方向性、音の距離)
ゲームの足音や銃声などの捉えやすさ、方向性、聞こえ始める距離などを確認しました。
※ワイヤレス接続、イコライザー:フラット
Apex Legendsの場合

【ステレオ】
- 足音の強さ:◎
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:△
- 距離感:〇
足音が強く、比較的離れた足音も感じ取りやすいです。足音が強い分、近距離になると方向性がぼんやりしがちです。距離感は問題なく感じ取れるので、方向性だけ少しぼんやりしているといった具合です。
十分聞き取りやすい部類に入る印象です。
【THX SPATIAL AUDIO】
- 足音の強さ:〇
- 足音の聞こえ始める距離:◎
- 方向性:△
- 距離感:〇
ステレオと比べると高音が強く、カサカサと言った音の足音が聞き取りやすくなっています。その分足音の強さが弱くなっており、方向性もややぼんやりしているように感じました。
THX SPATIAL AUDIOも十分聞き取りやすいですが、どちらかと言えばステレオのほうが相性は良さそうだなと私は感じました。
VALORANTの場合

【ステレオ】
- 足音の強さ:△
- 足音の聞こえ始める距離:△
- 方向性:△
- 距離感:△
足音の強さが弱く、銃声が鳴っているとほぼ聴こえず、銃声が鳴っていなくても比較的近距離しか聞き取れない場面がちょくちょくありました。方向性もかなり曖昧で、後ろなんだか前なんだか判断できない場面が多かったです。
このままでは厳しいのでイコライザー必須。
【THX SPATIAL AUDIO】
- 足音の強さ:〇
- 足音の聞こえ始める距離:◎
- 方向性:△
- 距離感:△
THX SPATIAL AUDIOをONにすることで一気に聞き取りやすくなります。特に近距離は足音だけでどこにいるか詳細に分かるレベルで足音で出てくるタイミングを合わせて決め打ちすることも可能なレベルでした。ただたまに方向が分からなくなる場面もあったので、ある程度慣れる必要はありそうです。
ただ聞き取りやすくなるとは言ってもイコライザー無しのステレオと比べるとというだけで、イコライザー調整後のステレオには劣るかなと思います。
イコライザー設定調整後の定位感

V3 Proにはeスポーツ用のプリセットが用意されていますが、個人的には微妙な印象でした。まだフラットのほうが使いやすいという物が多かったです。強いて使いやすいのはVALORANT用イコライザーかなといった感じです。しかしイコライザーに関しては完全に人それぞれの聴覚によるところなので、ハマる人もいればハマらない人もいるのは当然と言えば当然です。なので一概に全ての人に合わないという訳では決してありませんが、合わない人はある程度自分で調整する必要は出てくると思います。
そういったところで自分でイコライザーを調整してみるとかなり足音が聞き取りやすくなりました。V2 Proと比べても聞き取りやすくなっているので、定位感は増している印象です。Apex、Valorantともに聞き取りやすくなったので、元の定位感は優れているのだと思います。私が聞き取りやすかったイコライザー設定は下のほうで紹介しています。
おすすめのイコライザー設定
ゲームの音や音楽は使用しているヘッドセットによって音が変わります。
そのためイコライザー設定は使用しているヘッドセットに合わせてイコライザー設定を調節する必要があります。
FPS向け

低音を下げて音の響きを抑え、中音を少し上げて足音を強調し、高音を上げて1つ1つの音をクリアに捉えられるようにしています。若干高音が強く感じる場面もあるため、必要に応じて調整してください。
Apex Legends、Valorantともにこのイコライザーがおすすめです。サラウンドはステレオがおすすめです。
音楽/映画鑑賞向け

音楽や普段使いとしてはイコライザープリセットの音楽がおすすめです。デフォルトよりも自然でメリハリのある音質になります。
まとめ
V2 Proから機能が増えているだけでなく、音質が良くなっており、FPSゲームでの定位感も増していて音声面は良いアップデートがされていると思います。ただ今回の目玉機能の1つであるeスポーツのプロとカスタマイズされたというイコライザーは、個人的には相性は良くありませんでした。もちろん相性が良い人もいると思うので、相性問題があるということは理解しておいた方がいいと思います。
マイク音質に関しては特別良くなったとは感じないので、マイク音質向上を目的としてV2 Proから乗り換えるのは控えたほうが良いです。
装着感はBlackSharkの良さをしっかり受け継いでおり、装着感と快適感ともに満足度は高いと思います。ただやや重量が重めなので、動き回る際や外出時は重さを感じやすい場面も出てくると思われるので注意が必要です。
V3 Proのターゲットとしては、ANCや2.4Ghz/Bluetooth同時接続、ゲーム/チャット音量バランス調整ダイヤル等、機能盛り盛りのヘッドセットが欲しいと思える人に向いています。それらの機能の使いどころが無いという人は価格が4万越えと言うこともあり、V2 Proで十分かなといったところが私の見解です。
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