今回はAceFast(エースファースト)様より、ワイヤレスイヤホン「T2」をご提供いただけたのでレビューしていきます。
AceFastとは
AceFastはイヤホン、ケーブル、無線充電器などのデジタル周辺機器を販売しているメーカーです。
AceFastと言う名には消費者のニーズに迅速にこたえ高品質で費用効果の高い製品を提供するという意味があり、若い世代にも手頃な価格で提供できることを目指しているようです。
T2の特徴
- 完全ワイヤレスイヤホン
- ノイズキャンセリングと外音取り込み機能を搭載していながらかなりの低価格
- 【アクティブノイズキャンセリング(ANC)】内蔵されたマイクが外部の音を集音し、外部の騒音を除去する
- 【外音取り込み機能】外音を取り込み、イヤホンを外さずに会話が可能
- 【ENCノイズリダクションクリア通話】内蔵された6つのマイクが遠いところと近距離からの音を別々で音域分析し、電車やバスなどで雑音が多い場所でもノイズを強力的に抑え、クリアな通話を楽しむことができる
- 完全ワイヤレスイヤホンとしては良質なサウンドが再生可能なHiFi音質
- 雨やワークアウト時の汗等の浸入を防ぐIPX4防水性能
- イヤホン本体は最大7時間(充電ケース含めると最大35時間)再生可能
パッケージ内容
梱包状態
パッケージ内容
T2本体、充電ケース、イヤーチップ(S/M/L)、USB-Cケーブル、製品情報ガイド等。
スペック
接続方法 | ワイヤレス接続(Bluetooth) | |
---|---|---|
イヤホン | タイプ | カナル型(密閉型) |
ドライバー | 12mm径ダイナミックドライバー(複合振動板を採用) | |
周波数 | 20~20000Hz | |
インピーダンス | 32Ω±15% | |
感度 | 114±1.5dB | |
マイク | 極性パターン | – |
周波数 | – | |
重量 | イヤホン本体 | 約10g |
充電ケース | 約35g | |
ワイヤレス接続 | Bluetoothバージョン | Bluetooth5.2 |
対応コーデック | SBC、AAC | |
対応プロファイル | – | |
通信距離 | 10m | |
バッテリー | バッテリー寿命 | イヤホン本体のみ:7時間(ANCモード:約4時間)、充電ケース使用時:35時間(ANCモード:約20時間) |
充電時間 | イヤホン:約1.5時間、充電ケース:約2時間 | |
耐汗耐水性能 | IPX4 | |
付属イヤーピース | イヤーチップ(S/M/L) |
外観・仕様
デザイン
カラーは全体的にブラック一色。シンプルな形状でゴツさがなく、落ち着いたデザインと言った印象。
外で使う場合にも目立たなく使いやすいかと思います。
細い部分に左右がわかるようにL/Rの文字が描かれているので、どちらか間違える心配もありません。
イヤーピース(イヤーチップ)
「T2」は耳栓のように使用するカナル型(密閉型)イヤホンです。
カナル型は耳の穴に差し込むので全ての音を逃さず拾うことができます。遮音性に優れているため音抜けし辛く、通勤時などにも使いやすいです。
しかしその分耳への圧迫感が強く長時間の使用に向いていません。
イヤーピースはシリコン製イヤーチップのS/M/Lの3種類が備わっています。Mサイズが標準搭載されています。
ノズル径(イヤーピースをはめる部分)は普通のイヤホンによくみられる大きさで、イヤーピースを選ぶ際には選びやすそう。
イヤーピースの交換は取り外し、取り付けのどちらも硬すぎるということがなく簡単に交換できます。
装着感については下のほうで解説します。
タッチボタン
イヤホン本体の細長い部分にタッチするだけで操作ができるタッチボタンが搭載されています。
このタッチボタンでメディアコントロール、電話応答、モード切替などの操作を行うことが出来ます。
●操作方法
再生/一時停止 | 1回タップ |
---|---|
次の曲 | 右側のタッチボタンを2回タップ |
前の曲 | 左側のタッチボタンを2回タップ |
Siri呼び出し | 左側のタッチボタンを3回タップ |
モード切替(ANC/外音取り込み/オフ) | 2秒間長押し |
電話を受ける | 電話を入ったときに2回タップ |
電話を切る | 通話中に2回タップ |
電話を拒否する | 2秒間長押し |
充電ケース
充電ケースは横長形状のケースで、大きさも小ぶりでポケットにも入れやすい大きさです。
質感はサラサラとしており、表面加工はマットな感じで指紋が目立ちにくい質感をしています。
充電ケースのふたはマグネット式でパカッと開けることが出来ます。
イヤホンはマグネットで簡単に収納できるようになっています。
ケースを開けると正面にリセットボタンがあります。
ケース正面には状態インジケーター、後面にはType-Cポートがあります。
バッテリー寿命
バッテリー寿命はイヤホン本体のみ:7時間(ANCモード:約4時間)、充電ケース使用時:35時間(ANCモード:約20時間)。
充電時間はイヤホン:約1.5時間、充電ケース:約2時間となっています。
イヤホン本体の充電は充電ケースに収納することでできます。
またケース正面のインジケーターで、バッテリー残量を見ることが出来ます。
充電ケース充電 | 充電中 | ●常時点灯 |
---|---|---|
充電完了 | ●常時点灯 | |
充電ケース残量 | 5~20% | ●点滅 |
20~50% | ●点灯 | |
50~80% | ●点灯 | |
80%以上 | ●点灯 | |
イヤホン充電 | 20~50% | ●点灯 |
50~80% | ●点灯 | |
80%以上 | ●点灯 |
重量
実測重量は両側合わせて9.5gとなっています。
ケーブル
充電ケースの充電に使うUSB-Cケーブル。
長さ約25cmと短め。
耐汗耐水性能
耐汗耐水性能はIPX4となっています。
「IPX4」は雨などの水滴がかかっても問題ないレベルのようです。
どっぷり水に漬けるのはNG。
ペアリング方法
iPhoneとの接続
①iPhoneのBluetoothをオンにする
②充電ケースの蓋を開ける
③「ACEFAST T2」が表示されるので、タップして接続
PCとの接続
【PCとの接続に使用したBluetoothアダプタ】
①右下のBluetoothアイコンをクリック⇒Bluetoothデバイスを追加
②Bluetoothまたはその他のデバイスを追加するをクリック
③Bluetoothをクリック
④充電ケースの蓋を開ける
⑤「ACEFAST T2」が表示されたら選択
装着感
「T2」は耳栓のように使用するカナル型(密閉型)イヤホンですが、イヤホン本体のボディー部分が耳の穴周辺の輪郭にフィットするようになっています。
そのため装着感はカナル型とインナーイヤー型を組み合わせたような装着感になっています。
カナル型のように耳に穴にねじ込まなくともしっかりフィットするので、耳の穴への負担が少ない印象でした。
その分フォームタイプイヤーピースだと装着しにくいかもしれません。
カナル型は苦手だけどインナーイヤー型よりもしっかりとしたフィット感が欲しいという人に向いているかなと思います。
形状が「Apple AirPods Pro」と似ているので装着感が似ていますが、少し「T2」のほうが大きくフィット感が強く圧迫感も少し強い印象でした。
一点気になったことは、装着する際にタッチボタンが反応してしまい音楽や動画勝手に再生されてしまうことが多々あったということです。
装着時はイヤホンのボディ部分を持って装着すると良いかもしれません。
音質(音の傾向)
実際に音楽を聴いてみて音の明瞭感や迫力や臨場感などの音質、低音寄りや高音寄りといった音の傾向を確認しています。
音の傾向
音の傾向は低音寄りといった印象。
低音が強く迫力のある音になっています。
低音が強調されている割に高音側が弱いため、中音が強くない分籠って聴こえるまではいかないですが明瞭感が弱く聴こえました。
迫力はあるがメリハリが無く、高音質感は無いといった感じです。
違和感を感じるほどではないですが、値段相応かなと感じるかもしれません。
「Apple AirPods Pro」と比較
「Apple AirPods Pro」と比べるとやはり高音部分が弱く、明瞭感が弱いかなと感じました。
「Apple AirPods Pro」は低音と高音のバランスが良く、高音質に感じられました。
イコライザー機能があればその辺も調整できるのですが、イコライザー機能はないため音に関しては少し劣る印象を受けました。
マイク音質
※マイク音質の確認は「LINEテスト通話」とPCで確認しています。
やや籠って聴こえる音質でした。
お風呂場にいるような響く音になっており、あまりいい音質といった感じではありませんでした。
ワイヤレスイヤホンは大体こんなもんかと思うので仕方ない部分ではあるかと思います。
会話はできるくらいと思っておいた方が良いかと思います。
主な機能(アプリ)
「T2」に専用アプリ等はありません。
タッチボタンでの操作で完結するようになっています。
オフの場合
まず機能をオフの状態でイヤホンを耳に装着して外音を聴いてみた感じだと、結構音が聴こえる感じでした。
「Apple AirPods Pro」の場合耳がしっかり密閉され外音が入ってこなかったのですが、「T2」は結構抜けてくる印象。
「Apple AirPods Pro」はカナル型(密閉型)の聴こえ方ですが、「T2」はインナーイヤー型(開放型)の聴こえ方といった印象でした。
この辺からも機能有りの時の聴こえ方にも影響があるかと思います。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)
マイクで周囲の音を集音し、周囲のノイズを消してくれる機能。
耳栓をするのとはわけが違い、耳栓ほどの耳の圧迫感が無いにも関わらずそれ以上の静けさを再現してくれます。
「Apple AirPods Pro」と比較
車の音、人の声、風の音、自分の声などの聴こえ方を確かめてみました。
「T2」は全ての音がオフの時と比べ、そこそこ静かになっていました。
イヤホンを付けたまま話すと頭の中で響く様な聴こえ方がしますが、その響く感じも少なくなっていました。
ただ「Apple AirPods Pro」と比べると静音性は弱く感じられました。
「Apple AirPods Pro」はほぼ無音にまで近いレベルになりますが、「T2」は結構音が抜けてきます。
もちろんただイヤホンを付けた状態や耳栓を付けた状態よりは静かになります。
完全な無音でなくとも多少静かになってくれればいいという人には十分な機能を持っているかと思います。
外部音取り込み
ノイズキャンセリングとは逆で、周囲の音を集音しイヤホンに再生してくれる機能です。
「Apple AirPods Pro」と比較
外音取り込みは正直あまり変わってない印象でした。
というのもオフの状態でも結構外音が聴こえるので、差を感じにくいといった感じです。
それでもオフよりはより外音が大きく聴きとれるので、十分効果は発揮しているかと思います。
「Apple AirPods Pro」と比べるとどちらもしっかり外音を聴きとることが出来ますが、「Apple AirPods Pro」のほうがより自然か聴こえ方といった印象です。
「Apple AirPods Pro」はまるでイヤホンを付けていないような聴こえ方でしたが、「T2」は機械音というかマイクを通してイヤホンが出してるな感があります。
なので車の音や人と会話できればいいという人に十分かとな機能を持っているかと思います。
定位(音の方向性、音の距離)
ゲームの足音や銃声などの捉えやすさ、方向性、聞こえ始める距離などを確認しました。
Apex Legendsの場合
- 足音の捉えやすさ:〇
- 音の方向性:△
- 足音の聞こえ始める距離:△
少し聴き取りにくいかなと感じです。
トントンやコンコンと言った音がしっかり出ており足音自体は捉えることが出来るのですが、低音が強調されているためか音がぼんやりしていました。
音がぼんやりしている分、近くの足音の方向が捉えにくく惑わされることがありました。
また遅延による敵の位置のズレもあり、不意をつかれるということもあり少しきつい印象でした。
CS:GOの場合
- 足音の捉えやすさ:△
- 音の方向性:〇
- 足音の聞こえ始める距離:△
少し聴き取りにくいかなと感じです。
中音~高音が弱いためか足音のコンコンやトントンという音がかなり弱く、足音が低く感じられました。
銃声が鳴っていないときは聴き取ることが出来ますが、銃声が鳴っているとまず聴きとることは出来ない印象です。
距離感や方向性は音的には問題ない気がしますが、遅延のせいでズレて感じられます。
まだ少し先だなと思ったらもう手前にいるということが多々ありました。
Valorantの場合
- 足音の捉えやすさ:〇
- 音の方向性:〇
- 足音の聞こえ始める距離:△
普通に聴きとることが出来ました。
足音のコンコンやトントンという音が比較的聴き取りやすく、問題なくプレイすることが出来ました。
遅延により若干足音と実際に居る位置にズレがあったようにも感じられましたが、致命的になるほどではなかった印象です。
とはいえやはり遅延があると違和感があります。
遅延について
iPhoneの場合
音楽や動画などではほとんど遅延を感じることが無く、全く問題なく使用することが出来ました。
しかし音楽ゲームの場合だと僅かに映像と音楽のズレを感じました。
音ズレを確認する動画でも確認してみましたが、体感ではほとんど遅延は感じられませんでした。
PCの場合
PCの場合は結構分かりやすいくらいの遅延がありました。
音楽や動画ではほとんど気にならないレベルですが、FPSなどのゲームの場合は足音が聴こえた位置と実際に居る位置にズレがでたりすることがありました。
音ズレを確認する動画でも、体感できるほどの遅延がありました。
まとめ
単純に「Apple AirPods Pro」と比べてしまうと見劣りする部分が多いですが、値段を見ると納得のいく性能を持っており普段使いには十分かと思います。
ワイヤレスイヤホンというだけでもそこそこ安いですが、そこにANCと外音取り込み機能がついているのはやはり安いかと思います。
ただゲームをするには遅延がどうしても気になるので不向きかなと感じました。普段使い特化かと思います。
補足ですが使っているうちにどうしても気になった点が2つありました。
まず着脱時に毎回タッチボタンが反応してしまい音楽が再生/一時停止してしまうことと、イヤホンを外しても音楽が止まらないことです。
その辺がちゃんとしていればさらに良かったなと思いました。
メリット
- ワイヤレスイヤホンでANC、外音取り込み機能搭載で高コスパ
- ノイズキャンセリングによりそこそこ静かになる
- 外部音取り込みにより、外の音がハッキリ聴こえる様になる
- タッチボタンにより再生/一時停止、ノイズキャンセリング、外部音取り込みの切替ができるのでイヤホンを付けたまま行動できる
- 一般的になカナル型(密閉型)イヤホンと比べ、圧迫感が少なく快適
デメリット
- 多少なりとも遅延があるので、音楽と映像のタイミングのズレが影響するゲームには不向き
- 着脱時に毎回タッチボタンが反応してしまう
- イヤホンを外しても音楽が止まらない
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