マウスレビュー

「BenQ ZOWIE EC3-C」レビュー

BenQ ZOWIE EC3-Cをレビュー

今回はBenQ(ベンキュー)様より、ゲーミングマウス「ZOWIE EC3-C」をご提供いただけたのでレビューしました。

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EC3-Cの特徴

EC3-Cの特徴
  1. 柔軟で低摩擦なパラコードケーブル搭載
  2. 軽量化され70g(ケーブル除く)とシリーズ中最軽量
  3. シリーズ中最も小型で、右手に特化したエルゴノミクスデザイン
  4. 明確なコリコリ感をした24段階のスクロールホイール
  5. プラグ&プレイ(ドライバーインストール不要)

 

ECシリーズの種類、違い

EC1~3はサイズの違いで1=Lサイズ、2=Mサイズ、3=Sサイズとなっています。

アルファベットはバージョンの違いという認識で良いかと思います。

大まかなバージョンの違いは以下。

アルファベット無し A B C
センサー 3360 3310 3360 3360
ケーブル ゴム ゴム ゴム パラコード
重さ 通常 通常 通常 軽量
スクロールホイール 16ステップ 16ステップ 16ステップ 24ステップ
マウスソール 大型 大型 小型 大型

詳しくは公式ページで確認できます。

 

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性能(スペック)

本体 ボタン 7箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、底面×2)
長さ 119mm
前部:61mm、中部:61mm、後部66mm
高さ 前部:33mm、中部:41mm
重量 70g(ケーブル除く)
ケーブル ケーブル名 パラコードケーブル
ケーブルタイプ パラコード
ケーブル長 2m
センサー センサー名 PixArt PMW3360
DPI 400/800/1600/3200
レポートレート 125/500/1000
最大認識速度(IPS)
最大加速度(G)
スイッチ スイッチ名
耐クリック回数
ソフトウェア

 

形状・外観

表面 前面 左側面
底面 後面 右側面

大きさ(サイズ)

大きさ(サイズ) 大きさ(サイズ)2

「EC3-C」はECシリーズで最も小型なマウスとなっています。

左右非対称形状で、大きさは左右非対称マウスの中ではやや小さめと言った感じのサイズ感。

高さは左右対称マウスの中では標準的といった感じ。

基本的に左右非対称と左右対称では、左右非対称のほうが大きめで高さも高めな傾向にあります。

左サイドの形状

左サイドの形状 左サイドの形状2

前方から中央、後方から中央に窪む形状。窪みの位置がかなり前方寄りの位置にあります。

後方の膨らみが前方と比べて大きく膨らむ形状で、親指の腹から親指付け根の手のひらまでがフィットしやすい形状になっています。

窪みの深さは深めで、親指の位置が固定されやすいタイプ。

垂直方向の形状は下部から上部へ広がる形状をしており、指が引っかかりやすい形状をしています。

右サイドの形状

右サイドの形状 右サイドの形状2

右サイドは小指と薬指の指先から腹まで全体的にフィットする形状をしています。

左右非対称マウスは小指と薬指の指先部分が、内側への返しがあるタイプと無いタイプがあります。

返しがあるタイプは指が引っかかりやすいため持ち上げやすく、返しが無いタイプは指全体のフィット感がしっかりしています。

「EC3-C」は返しが有るタイプなので、指が引っかかりやすくマウスを持ち上げやすいです。

小指と薬指は倒した状態だと窮屈感はなく自然なグリップができます。

立てた状態だと前方側を握れば窮屈感は無いですが、後方側を握ると少し窮屈な印象。

サイドの滑り止め

サイドの滑り止め サイドの滑り止め2

ラバーグリップは張られていませんが、指が引っかかりやすい形状をしている点と滑りにくい表面加工がされているのでしっかりグリップされます。

表面の形状

左側面 後面

表面の山の位置は前後は前方寄り、左右は左寄りの位置にあります。

手のひらよりも人差し指と中指の腹のフィット感が強いタイプ。

表面形状のバランスが良く、マウスを深く握っても浅く握っても違和感なくフィットします。

表面の質感

表面の形状と質感

表面の質感はサラサラとした触り心地です。

マットな表面で指や手のひらにある程度グリップがかかる質感です。

ソール

底面 ソール

ソールは上下に大きめなソールが1枚づつと、センサー周りに1枚張られています。

ソールの縁は若干ですが引っかからないようにエッジ処理されています。

交換用マウスソールも付属しています。

EC1やEC2と同じソールのようなので、他社製マウスソールとの交換も可能。

また「EC2-B」は小さめのソールですが、「EC3-C」は大きめなソールとなっています。

滑りやすさは手で操作してみた感じだと、ほとんど変わりませんが若干ソールが小さい「EC2-B」のほうが抵抗が少ないようにも感じました。

とは言え「EC3-C」もかなり滑りやすい印象でした。

重さ

重さ - EC3-C 重さ - EC2-B

「EC3-C」は内部を肉抜きすることで軽量化されているようで、公称値が70g(ケーブル除く)とECシリーズの中で最軽量となっています。

左右非対称マウスはサイズ的にも重くなりがちですが、70gはかなり軽めです。

穴を空けずにこの軽さはかなり軽い部類に入るかと思います。

ケーブル

ケーブル ケーブル2

ケーブルは今までビニールケーブルだったものが、パラコードタイプのケーブルになりました。

かなり太目ですがとても柔らかく、低摩擦なケーブルになっています。

癖も残りにくくビニールケーブルと比べて、かなり煩わしさは解消されています。

ケーブルの接合部は上向きになっており、マウスパッドに接触しにくくなっています。

EC2-Bと比較

EC2-Bと比較

ワンサイズ大きめの「EC2-B」と比べると形状はそのままで小さくなっている印象。

横幅に違いはほとんどなく、高さと長さが短くなっています。

そのためかぶせる様に握ってみると手のひらの当たり方が全体的に弱くなっています。

長さが短くなっている分、薬指と小指が前部側に伸ばしやすくマウスを持ち上げやすい印象でした。

「EC2-B」は手のひらのグリップ感が強いですが、「EC3-C」は指のグリップ感が強いといった感じです。

 

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ボタンとクリックについて

左右クリックボタン

左右クリックボタン

「EC2-B」と比べるとかなりクリック感に違いがありました。

押下圧はやや軽めでストロークはやや短めで、「EC2-B」よりも軽め浅めといった感じです。

あっさりとしたクリック感といった感じで、クリック時には控えめなカチッっと感が返ってきます。

クリック音は高めで大きめな音。

ボタンの形状は凹上。

サイドボタン

サイドボタン サイドボタン2

幅広く、表面は平べったい形状をしています。

位置的には窪みの一番深い位置のやや手前にあります。結構高い位置にあり指が干渉することはありません。

表面からの突出もしっかりあり、親指をずらすだけで簡単に押すことができます。

「EC2-B」と比べると僅かに小さめで、ボタン境目が斜めに切られています。

ストロークも浅めといった感じです。

スクロールホイール

スクロールホイール スクロールホイール2

「EC3-C」のスクロールホイールは24段階になっており、以前のモデルよりもホイール間隔が短くなっています。

ノッチ感(コリコリ感)も強くなっており、明確なホイール感をしています。

ホイールは滑り止めラバーが巻かれており、ラバーにはライン上に凸があり指が引っかかりやすくなっています。

スクロールホイールの重さは少し重めといった感じです。

ホイールボタンの押下圧は少し重め。

底面ボタン

底面

底面にはDPIボタンとレポートレートボタンが備わっています。

操作方法に関しては下のほうで解説しています。

 

操作方法

「EC3-C」に専用ソフトウェアは無く、マウス本体のみで設定を行うことが出来ます。

設定可能項目は以下。

DPI

マウス感度を調整する項目。

マウス底面のDPIボタンを押すことで切替可能です。

どのDPIが選択されているかは、DPIボタン上部のLEDの色で確認できます。

  • :400
  • :800
  • :1600
  • :3200

⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓

ゲーミングマウスのDPIについて【FPS向け】

レポートレート

レポートレートはポーリングレートと同義で、カーソルの滑らかさに影響します。

レポートレートは125/500/1000の中から選択可能。

どのレポートレートが選択されているかは、レポートレートボタン上部のLEDの色で確認できます。

数値が高いほうがカーソルが滑らかに動くので、特にこだわりがないのであれば1000Hz推奨。

⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓

ゲーミングマウスのポーリングレートについて【FPS向け】

クリック応答速度

クリック応答速度を高速/標準から設定できる。

クリック応答速度を変更するにはUSBを取り外し、マウスが再度接続されるまで次のキーの組み合わせを同時に押します。

高速 サイドボタン(手前)
標準 サイドボタン(奥)

それぞれの応答速度、おすすめのクリック応答速度は下のほうで解説しています。

 

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ゲームでの使用感

次はマウスの持ち方ごとの使用感です。実際にゲームをしてみて感じた使用感をまとめていきます。

プレイしたゲームは「Apex Legends」です。

※ちなみに私の手のサイズは中指の先端から手首までで約18.5cmです。手のサイズによって使用感に違いが出るので、その点はご了承ください。

かぶせ持ちでの使用感

かぶせ持ちでの使用感

とても使いやすいです。

表面が手のひら全体に張り付くようにグリップされるのでとても安定します。

指と手のひら後部のフィット感が強く、しっかり安定し激しく振っても定位置からズレてしまうことがありませんでした。

力を入れずともしっかりグリップされるので、脱力して操作ができたと思います。

ただ手のひら全体がフィットするという感じではなく、手のひら後部が特にフィットする感じです。

なので手のひら全体のフィット感を重視するという人には不向きかもしれません。

かぶせ持ちの形で保持出来れば問題という場合には、全くストレスなく操作できるかと思います。

つかみ持ちでの使用感

つかみ持ちでの使用感

使いやすいです。

指と手のひら後部のフィット感がしっかりしているので、しっかりホールドされていました。

小指と薬指部分が引っかかりやすい形状をしているので、指だけでもマウスを持ち上げやすくとても操作しやすいです。

力を入れずともしっかりグリップされるので、脱力して操作ができたと思います。

指を立てた状態、倒した状態どちらでも違和感なくグリップでき、ストレスなく操作できました。

つまみ持ちでの使用感

つまみ持ちでの使用感

使えるには使えるといった感じです。

深めに握れば小指と薬指部分が引っかかりやすい場所に当たるので、指だけでも割としっかり保持することが出来ます。

しかし指の位置を浅めに(後部側)握ると、小指と薬指が右サイドの大きく膨らむ位置に当たるので少し窮屈になります。

なのでつまみ持ちの場合は深めに握る必要があると感じました。

とは言えわざわざこのマウスでつまみ持ちで使うメリットはあまりない印象。

補足

慣れれば問題ないですが、マウスを真横に動かしているつもりでもカーソルが斜めに上がったり下がったりすることがありました。

とはいえ真っすぐ動かすように意識すれば問題なく操作できたので、そこまで問題はないかと思います。

またサイドボタンの位置が左サイド窪みの一番深い位置のやや手前にあるので、手前側のサイドボタンがかなり押しにくい印象でした。

かなり親指を曲げる様に意識しながら押さなければならず、手前側のサイドボタンを押そうとすると奥側も一緒に押してしまうことがありました。

 

センサーテスト

『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。

悪い例

FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。

○テスト環境

  • DPI:400
  • ポーリングレート:1000
  • マウスパッド:SteelSeries QcK+
よく飛ぶマウス

波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。

こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。

EC3-Cのセンサーテスト

○テスト環境

  • DPI:400/800/1600/3200
  • レポートレート:1000
  • マウスパッド:SteelSeries QcK+
BenQ ZOWIE EC3-C - 400dpi BenQ ZOWIE EC3-C - 800dpi
BenQ ZOWIE EC3-C - 1600dpi BenQ ZOWIE EC3-C - 3200dpi

かなり速くマウスを振っても荒れることなく、きれいな波線をしていました。

FPSでも問題なく使用できそうです。

 

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リフトオフディスタンス(LOD)

リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)とは?

「EC3-C」のリフトオフディスタンスは1.0mmでした。

長すぎず短すぎずでFPSでも問題なく使用できます。

⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓

全ゲーミングマウスのリフトオフディスタンス(LoD)比較

 

応答速度(反応速度)

反応速度測定-改 反応速度測定-改2

次はクリック応答速度(反応速度)を計っていきます※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。

測定には「反応速度測定-改」というゲームを使わせていただいています。

高速 標準
最速 0.13 0.148
最遅 0.179 0.187
平均 0.16499 0.16945

「EC3-C」はクリック応答速度を高速/標準で選択できるので、それぞれ確認しました。

確認した結果、感覚的/タイム的にもほとんど差はありませんでした。

タイム的には高速に対して標準が僅かに遅くなっているので、実際遅くなっているのかもしれません。

まぁわざわざ標準にする必要性を感じないので、高速にしておけばいいかと思います。

全ゲーミングマウスの平均タイムが0.18219なので、素早く反応できたんじゃないかと思います。

クリック感が浅め軽めなのでサクッと押し込むことができ、素早く押し込めたと思います。

また押す場所によってタイム差があり、窪んでいる部分押せば速いですが、端っこの高い部分を押すと遅れる印象でした。

⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓

全ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)比較

 

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まとめ

ECシリーズの形状をそのままに小型化、軽量化、パラコードケーブル化されとても扱いやすいマウスになっています。

ECシリーズの形状が好きで大きいと感じていた人や、つかみ持ち/つまみ持ちユーザーで小さめのマウスが好きな人におすすめ。

メリット

  • かぶせ持ち、つかみ持ちと相性が良い
  • 左右非対称かつ穴を空けずに、70gと軽量
  • パラコードケーブルがとても柔らかく、煩わしさがかなり解消されている
  • クリックボタンが軽めになっており、サクッと押し込むことが出来る

デメリット

  • サイドボタンが押しづらい
  • つまみ持ちとの相性は微妙
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⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓

ゲーミングマウスレビュー一覧

⇓おすすめのゲーミングマウスと選び方を以下で解説しています⇓

FPS向けおすすめのゲーミングマウス

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