当記事ではCorsair(コルセア)のゲーミングヘッドセット「Void Wireless V2」をレビューしていきます。
提供:Corsair
特徴

- 低遅延の2.4GHzとBluetoothに対応
- バッテリー寿命70時間(RGBオフ)
- 臨場感あふれるDolby Atmos空間オーディオで3次元のサウンド
パッケージ内容
梱包状態
![]() |
![]() |
![]() |
パッケージ内容

ヘッドセット本体、ワイヤレスレシーバー、USB-C充電ケーブル、取扱説明書等。
スペック
価格 | 17,980円 | |
---|---|---|
接続方法 | ワイヤレス(2.4GHz/Bluetooth) | |
サラウンド | 7.1chバーチャルサラウンド対応 | |
ヘッドホン | タイプ | 密閉型 |
ドライバ | カスタム50mmネオジウム | |
周波数 | 20 ~ 20000Hz | |
インピーダンス(抵抗値) | – | |
感度 | – | |
マイク | タイプ | フリップ式 |
極性パターン | オムニ(全指向性) | |
周波数 | – | |
感度 | – | |
ケーブル | タイプ | – |
長さ | – | |
重量 | – | |
バッテリー | 寿命 | 70時間(RGBオフ) |
充電時間 | – | |
ソフトウェア | iCUE |
外観・形状
デザイン
![]() |
![]() |
![]() |
全体的に黒一色で極端な派手さは無いですが、形状的にゲーミング感がしっかり伝わりやすいデザインでRGBを点灯させるとよりゲーミング感を際立てさせます。装着するとRGBは自分では見えなくなるので普通に使うだけの人にとっては必要のない機能ですが、配信などする人にとっては映えるかもしれません。
全体的にプラスチック製なので高級感は無いですが、チープ感を感じるということもありません。
ヘッドバンド

ヘッドバンドのクッションはメッシュタイプで、速乾重視の質感をしています。
ヘッドバンド上部を広めにカバーするクッションなので頭に局部的に触れるということなく、負担がバランスよく分散されるタイプです。
クッション性としては、厚みがしっかりありとても柔らかくふかふかとしたクッションをしているのでクッション性は優れているように感じます。
イヤーパッド

ヘッドバンドと同じくメッシュタイプで、厚さもあり柔らかいクッションです。
空洞は広く耳の形状に合わせた形をしており、耳がすっぽり入りやすいようになっています。よっぽど耳が大きいタイプではなければ耳がイヤーパッドの重なって圧迫されるということは無いのではないかと思います。
長さ調節
![]() |
![]() |
長さ調節は引っ張ることで調節できるタイプで、カチカチとロックが掛かるタイプではなくスムーズに動くタイプです。
調節幅は十分広めです。
角度調整
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
角度調節は垂直方向は僅かに可能で、水平方向は大きく回すことが出来ます。
マイク
![]() |
![]() |
マイクはフリップ式(跳ね上げ)で、下げれば集音され上げればミュートになるタイプです。
アームは柔らかく針金のように固定することが出来、曲げて口元に位置調節しやすいです。
指向性はオムニ(全指向性)なので、マイクの向きに関係なく周囲の音を拾いやすいものになっています。その分環境音は拾いやすくなっているかもしれません。
充電ケーブル
![]() |
![]() |
充電ケーブルはラバータイプの着脱式USB-C to USB-A充電ケーブルで、接続端子は左耳側のイヤーカップにあります。
有線接続には対応していないですが、ワイヤレスレシーバーを接続しておけば充電しながら使うことは出来ます。しかし実測の長さは59cm程しかなく、充電しながら使うにはかなり心もとないです。
レシーバー

2.4GHzワイヤレス接続に必要なレシーバー。
音量調節スイッチ

左耳側イヤーカップに音量調節やマイクミュートができるスイッチが備わっています。
PCと連動しているタイプで、スイッチを上げ下げすることでPC側の音量が調整されます。押し込むことでマイクミュートが可能です。
ボタン類

左耳側イヤーカップ側面に電源ボタンと再生/一時停止ボタンが備わっています。
重量(軽さ)

実測重量は296g程とワイヤレスヘッドセットの中では重くは無いですが軽くもないといった感じです。
バッテリー寿命
バッテリー寿命はRGBオフで最大70時間ほどと十分な容量。
ソフトウェア(iCUE)
照明効果

RGBの設定。
ライティングのエフェクト、明るさ、色、速さなどの設定を行うことが出来ます。
【プリセット】
- ウォーターエフェクト
- 水彩スペクトル
- カラーパルス
- カラーシフト
- カラーウェーブ
- レイン
- レインボー
- レインボーウェーブ
【カスタム】
- グラディエント
- ソリッド
- スタティックカラー
【照明リンク】
- 水彩スペクトル
- カラーパルス
- カラーシフト
- カラーウェーブ
- レイン
- レインボー
- レインボーウェーブ
- スパイラルレインボー
- スタティックカラー
- 温度
- 照明タイプ(リップル/キー)
- バイザー
割り当て

音量調節スイッチを押したときの割り当て。
NVIDIA

会話が鮮明に聞き取れるよう、入力音声と出力音声の両方でノイズやルームの反響を除去す
るAIフィルターを有効する機能。
●AIフィルター
- ノイズ除去
- ルームの反響除去
それぞれ強度を調節出来、0~75から設定できます。
また実際の聞こえ方を確認するためのマイクテストを行うこともできます。
イコライザー

イコライザーとは音の周波数ごとに強弱をつけて音に変化を付けることができる機能のことです。これにより音質に満足していない場合より良い音にしたり、FPSゲームで足音が聞き取れない場合でも聞き取りやすくしたりすることが出来ます。
【全般】
マイク音量、側音、ステレオ/Dolby Audio 7.1 サラウンドサウンド切り替えの設定を行うことが出来ます。
側音はマイクに集音される自分の音を聴くことが出来る機能です。
【EQプリセット】
あらかじめ設定されたイコライザーのプリセット。
自分でイコライザーをカスタマイズすることもできます。
- Pure Direct
- Movie Theater
- FPS Competition
- BassBoost
装着感

サイズ感的には一番縮めた状態で「やや小」、一番伸ばした状態で「大」と言ったくらいといった感じで、頭の小さい人から大きい人まで幅広く使えるサイズ感でした。
側圧としては標準的な強さで圧迫感を感じない程度にしっかりとした密閉感も感じられる装着感といった感じです。重さの掛かり方の比率はヘッドバンド:7、イヤーパッド:3といった感じで(個人差有り)、頭に乗っかっている感覚は少なく不快感は少ないです。
クッションの厚みもしっかりありフカフカとしたクッションなので圧迫感は強くなく、痛みを感じるといったことも少ない印象でした。肌触りとしてはザラザラとしているため肌触りが優しいとまでは言えませんが不快に感じるほどではなく、その分通気性に優れていると考えると我慢できます。長時間装着していてもそこまで蒸れるという感覚はありませんでした。
重量に関しても296gと軽いとは言えないですが、長時間装着していても首が疲れてしまうということは一切なく問題なく使えるレベルだと思います。
装着感に不満点はあまりないですが、強いて言えばザラザラとしているメッシュ素材が苦手な人には向かないかと思います。
音質(音の傾向)
実際に音楽を聴いてみて音の明瞭感や迫力や臨場感などの音質、低音寄りや高音寄りといった音の傾向を確認しています。

音質はとても綺麗に感じられました。低音が強めですが高音も程よく出ているため明瞭感が潰れない程度にバランスが取れており、中音も控えめで響いてしまうような感じもありません。迫力が程よくあり、メロディーも明瞭で違和感の少ない音質といった感じです。まるでイコライザーで調整した後のような音質になっています。
中音が低い分、空間表現といったような3D感は弱いかもしれません。
ワイヤレス特有の粗い感じも少なく、違和感はほとんどありません。
定位感(音の方向性、音の距離)
ゲームの足音や銃声などの捉えやすさ、方向性、聞こえ始める距離などを確認しました。
※ワイヤレス接続、イコライザー:フラット
Apex Legendsの場合

- 足音の強さ:◎
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:△
- 距離感:〇
足音が強く聴こえ始める距離に入るとかなりはっきりと捉えることが出来ます。聞こえ始める距離も広く割と早く足音に気付くことが出来ました。足音の他の音が重なっているときは全く聞こえなくなるのはいつもと変わりないですが、静まっているときは人数や距離や距離感をしっかり捉えることが出来ました。
逆にかなり遠い銃声はどっちから聞こえているのか分かりにくいことがありましたが、慣れれば聞き取れるようになるかと思います。
イコライザーはフラットで確認しましたが、全く問題なく使える印象でした。
Valorantの場合

- 足音の強さ:◎
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:△
- 距離感:〇
基本問題なく足音を捉えることが出来ます。
足音が強くしっかりとらえることが出来ますが、若干響いて聞こえるため方向が少し不鮮明に感じられます。問題ないレベルではありますが、もう少し高音が出ているとクリアに捉えることが出来るかなと感じました。
マイク音質

マイク音質はヘッドセットの中ではかなり良い方に感じられます。前回レビューした「Corsair HS65 Surround」も音質が良かったのですが、今回も同じくらい良いように感じます。
音の傾向としては現実の声がそのまま聞こえるというよりは若干低めで自然な声に聞こえるといった印象です。その分明瞭さに少し弱いといった感じです。
さすがに配信向けコンデンサーマイクと比べると明瞭さが雲泥の差ですが、ヘッドセットという位置づけであれば十分すぎる音質だと思います。
また無指向性ということで環境音がどれほど入るのか気になっていましたが、そこまで極端に拾われてしまうという印象はありませんでした。Discordなどであればフィルター機能で十分抑えられるレベルです。
おすすめのイコライザー設定
ゲームの音や音楽は使用しているヘッドセットによって音が変わります。
そのためイコライザー設定は使用しているヘッドセットに合わせてイコライザー設定を調節する必要があります。
FPS向け

Hz | 31 | 62 | 125 | 250 | 500 | 1khz | 2khz | 4khz | 8khz | 16khz |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
dB | -4 | -2 | -1 | -2 | -1 | 1 | 2 | 2 | 4 | 4 |
低音を下げて音の響きを抑え、中音を少し上げて足音を強調し、高音を上げて1つ1つの音をクリアに捉えられるようにしました。
音楽/映画鑑賞向け

Hz | 31 | 62 | 125 | 250 | 500 | 1khz | 2khz | 4khz | 8khz | 16khz |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
dB | 4 | 4 | 1 | -3 | -4 | -2 | 0 | 4 | 4 | 2 |
フラットでも割と使えますが、より響きを抑えメリハリのある音質を意識して調整しました。
まとめ
音質、装着感、バッテリー寿命など全てにおいて程よく優れているワイヤレスヘッドセットだったと思います。
FPSゲーム用途としても足音はしっかりとらえることが出来、長時間装着にも向いているのでとても使いやすいです。
不満点はさほどないですが、個人的にはライティングは本当に要らないのでこれを無くして少しでも重量やら価格やらが下がるとより良かったかなと感じました。
⇓その他のゲーミングヘッドセットのレビュー記事は以下で確認できます⇓

⇓おすすめのゲーミングヘッドセットと選び方を以下で解説しています⇓
