ゲーミングイヤホンはFPSゲームに必要なゲーミングデバイスの中では投資先としての優先度は低いですが、足音の聞き取りやすさに直結するので”足音がしっかり聞き取れる”物を選択することが大切です。
耳に直接装着するものでもあり装着感が合わずゲームに集中できないということもあるため、しっかり自分に合ったものを選択するようにしましょう。
※当記事はFPSゲーム(ApexLegends、Valorant、CS:GO、Escape from Tarkov、CoD、Battlefield(BF)、PUBGなど)に向いているデバイスを紹介しています。
FPS向けゲーミングイヤホンの選び方
FPS向けゲーミングイヤホンの選び方のポイントは以下があります。
- 足音の聞き取りやすさ
- 音質(音の傾向)
- カナル型(密閉型)かインナーイヤー型(開放型)か
- 有線タイプかワイヤレス(Bluetooth)タイプか
- 接続方法(3極/4極プラグ)
- マイク機能の有無
これらポイントについて解説していきます。
足音の聞き取りやすさ

FPSゲームにおいて最も大切なことは足音が聞き取りやすいことです。イヤホンによってこの足音の聞き取りやすさは大きく異なるため、しっかり確認しておくことが大切です。
今まで数多のイヤホンを使ってみて感じた傾向として、足音が聞き取りやすいものは”低音が強すぎず、中音と高音がそこそこ出ている”物が聞き取りやすい傾向にある印象でした。そこにさらに定位感(方向、距離感)が加わって足音の聞き取りやすさが左右するといった印象です。当記事で紹介しているイヤホンは全て足音の聞き取りやすさを確認しており、聞き取りやすさの評価は説明欄に記載しています。
またイヤホンには、イコライザー未調整だと足音が聞き取りにくいが調整後は聞き取りやすくなるという物があります。未調整で聞き取りにくくても調整後に聞き取りやすければ、全く問題なくFPSゲームで使えるので選択肢から外す必要はありません。イコライザー調整後の聞き取りやすさの評価も説明欄に記載しています。
音質(音の傾向)

FPSゲームには直接関係ありませんが、イヤホンは普段も音楽や動画鑑賞などで使うと思います。そんな時の音質としてもイヤホンによって異なります。イヤホンには低音が強く高音が弱いとか低音と高音が強く中音が弱いなどと言ったような音の傾向があります。イヤホンによって音の聴こえ方が違うのは、この音の傾向がイヤホンによって違いがあることが原因です。
音楽や動画鑑賞用途としてはこの音の傾向が”低音と高音が強く、中音が弱い”ものが音質が良く聞こえる傾向にありました。低音が強いことで、音に迫力が増し臨場感や心地よさを強く体感できます。高音が強いことで、音楽のメインのメロディー部分やボイス部分が明瞭になりメリハリのある音になります。中音が弱いことで、籠ったような音が無くなり自然な音になります。低音と高音が強く中音が弱いことで、メリハリがあり高音質感がある音になります。当記事で紹介しているイヤホンは全て音質(音の傾向)を確認しており、音質の評価は説明欄に記載しています。
※低音、中音、高音の周波数は具体的に定義されているわけではないので、私が勝手に低音は31~125Hz、中音は250~1kHz、高音は2k~16kと決めて話しています。
カナル型(密閉型)かインナーイヤー型(開放型)か
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イヤホンにはカナル型(密閉型)とインナーイヤー型(開放型)があります。それぞれに一長一短あるため、自分の好みに合わせて選択しましょう。
カナル型(密閉型)の特徴
カナル型は一般的によく見られるタイプのイヤホンで耳栓のように耳に差し込んで使用するタイプです。
カナル型は耳の穴に差し込むので全ての音を逃さず拾うことができます。遮音性に優れているため音抜けし辛く、通勤時などにも使いやすいです。
しかしその分耳への圧迫感が強く長時間の使用に向いていません。
インナーイヤー型(開放型)
インナーイヤー型は耳の穴に差し込むのではなく穴をかぶせる様に固定するタイプです。
耳への圧迫感が少なく長時間の使用に向いています。耳が密閉されていないので外の音(インターホンなど)を聞き逃しにくいです。
しかしその分カナル型と比べると音の拾いやすさは劣ります。音が抜けやすいため、通勤時などには不向き。
有線タイプかワイヤレス(Bluetooth)タイプか
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ゲーミングイヤホンには有線タイプとワイヤレス(Bluetooth)タイプがあります。しかしFPSをするのに購入を検討しているのであれば有線タイプを選ぶことをおすすめします。
ワイヤレス(Bluetooth)タイプは実感できるほどの遅延があり、銃声や足音が遅れて聴こえてきます。それはFPSにとってはかなりのハンデになるのでおすすめできません。しかし中には低遅延モード機能が搭載されているワイヤレスイヤホンがあり、そのようなイヤホンは遅延が完全に無いとまではいかないですが違和感は少ないのでFPSでも使えると思います。
接続方法(3極/4極プラグ)
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ゲーミングイヤホンの接続端子はマイク機能が無いものは3.5mm3極プラグ、マイク機能が備わっている物はと3.5mm4極プラグとなっています。
PCやPS4/PS5、SWITCHなどのプラットフォーム側の接続端子が3.5mm4極プラグ対応であれば、大抵3.5mm3極プラグも接続可能です。最近ではほとんどのプラットフォームは3.5mm4極プラグに対応していると思うので問題ないかと思いますが、場合によっては3極プラグしか対応していないという場合もあるかと思うのでしっかり確認しておきましょう。
ワイヤレス(Bluetooth)イヤホンは、Bluetoothに対応している機器でしか接続できません。対応していない機器に接続したい場合はBluetoothアダプタなどを別途用意する必要があります。
マイク機能の有無

イヤホンにはマイク機能が搭載されたタイプがあります。ボイスチャットなど話ながらゲームをしたい場合にはマイク機能があるものを選択しましょう。
しかしイヤホンのマイクはゲーミングヘッドセットのマイクと比べるとかなり音質が悪いです。ゲーム中のボイスチャット用途としても性能不足は否めないので、可能であれば別途マイクを購入することをおすすめします。
注意点
イヤホンのケーブルは短め

イヤホンのケーブルはヘッドセットのケーブルと比べてかなり短めです。(1.2mほどが一般的)
PCと直接接続して使用しようと考えている方は、ケーブルが短すぎて使い物にならない場合があります。外付けサウンドカードと接続して使う場合は問題ないかと思いますが、PCに直接つなぐ場合は延長ケーブルが必要になる可能性があります。
高いイヤホンのほうが音質が良いという訳ではない
高いイヤホンは安いイヤホンと比べ音の解像度は違うのかもしれませんが、いろいろ試してみた感じではゲーミングイヤホンで価格による音質の違いはほとんど感じられませんでした。価格や解像度よりも音の傾向の違いのほうが音質に違いを感じやすい印象でした。
もちろんFPSでの足音の捉えやすさも同じで、高いイヤホンのほうが聴き取りやすいということはありませんでした。(※激安イヤホン除く)
音の聴こえ方は人によって違うため耳の良い人は高いイヤホンのほうが音質が良く感じられるということはあるかもしれませんが、個人的には価格にこだわる必要はないかと思います。
FPS向けおすすめのゲーミングイヤホン
- 周波数特性:出力可能な周波数帯域。
- インピーダンス:抵抗値。これが高いほど音が小さくなり、ノイズが乗りにくくなる。
- 感度(出力音圧レベル):音の鳴らし易さ。高いほど大きな音を鳴らし易い。
HyperX Cloud Earbuds 2:長時間の装着に最適な装着感
接続方法 | 有線接続(3.5mm4極) | |
---|---|---|
足音の聞き取りやすさ | △(イコライザー調整後:〇) | |
音質(音の傾向) | △ | |
タイプ | インナーイヤー型(開放型) | |
マイクの有無 | ○ | |
ケーブル | ラバータイプフラットスタイルケーブル | 1.2m |
重量 | 19.6g(ケーブル含む) | |
付属イヤーピース | シリコン製イヤーピース(S,M,L) |
【特徴】
- インナーイヤー型(開放型)
- 4サイズのイヤーチップが付属
- 簡単に保管できるハードシェルケース
- 薄型90°プラグ
- 内蔵マイクとモバイル多機能ボタン
このイヤホンの最大の売りは耳への負担の少なさです。インナーイヤー型(開放型)イヤホンで、カナル型(密閉型)の耳栓のように装着するタイプではなく、耳に被せる様に装着するタイプなので耳への負担が少なく長時間の装着に向いています。
それでいて一般的なインナーイヤー型とは違い、ある程度耳の穴に差し込まれるようなイヤーピースになっているため集音性にも優れています。
耳への負担の少なさと集音性のバランスがしっかりとれているとても使いやすいイヤホンです。長時間装着するFPSプレイヤーにはかなりおすすめできるイヤホンとなっています。
あくまでインナーイヤー型(開放型)なので密閉型と比べると音抜けが多く、外で大音量で聞くにはやや不向きかと思います。
【詳細はこちら】

final VR3000:値段の割に音質に優れる
接続方法 | 有線接続(3.5mm4極) | |
---|---|---|
足音の聞き取りやすさ | △(イコライザー調整後:〇) | |
音質(音の傾向) | 〇 | |
タイプ | カナル型(密閉型) | |
マイクの有無 | ○ | |
ケーブル | ラバー | 1.25m |
重量 | 19.4g | |
付属イヤーピース | イヤーピース(SS/S/M/L/LL)、イヤーフック、ポーチ |
【特徴】
- カナル型(密閉型)
- 低~高音までバランスの取れた綺麗な音質
- 耳周りフィットする形状で、優れた密閉感とフィット感を実現
- マイク付きコントローラ搭載
- タッチノイズを解消するイヤーフック付属
高すぎない価格設定で、価格の割に良い音質をしているイヤホンです。
イコライザーを用いなくても元から自然でバンランスの取れた音質になっており、値段の割にしっかりと音質が良いと感じられるものになっています。しかしFPSゲームでの足音を聞きとりやすさとしてはイマイチなので、FPSゲームをする際はイコライザーで調整することをおすすめします。
耳の穴だけでなく周辺にもフィットする形状になっているため、フィット感が強く音を拾いやすく音漏れが少ないです。その分構造上ケーブルを耳に掛けるように装着する必要があります。
そこまで高いイヤホンは買いたくないが、音質に優れるものが欲しいという人におすすめです。
【詳細はこちら】

Sennheiser IE40 PRO:綺麗な音質で、FPSにも最適
接続方法 | 有線接続(3.5mm3極) | |
---|---|---|
足音の聞き取りやすさ | 〇(イコライザー調整後:〇) | |
音質(音の傾向) | 〇 | |
タイプ | カナル型(密閉型)※フック付き | |
マイクの有無 | × | |
ケーブル | ラバータイプケーブル | 1.3m |
重量 | 18g | |
付属イヤーピース | シリコンイヤーアダプター(S、M、L)、フォームイヤーアダプター(M) |
【特徴】
- カナル型(密閉型)
- 綺麗で自然な音質
- シリコンイヤーアダプター(S、M、L)、フォームイヤーアダプター(M)付属
- 高低両方の音圧でサウンドを正確に伝えるダイナミックなインイヤーモニタリングヘッドホン
- 歪みのない均一なサウンド再生が可能なダイナミックドライバー
迫力と明瞭感がありとても綺麗で自然な音質をしています。イコライザーを通さなくてもそのままで綺麗な音質を聴くことが出来ます。
FPSでの足音も捉えやすく、普段使いからゲームまで満足度の高い音質となっています。
【詳細はこちら】

final E500:「final VR3000」より音質は劣るが足音が聞き取りやすい
接続方法 | 有線接続(3.5mm4極) | |
---|---|---|
足音の聞き取りやすさ | 〇(イコライザー調整後:〇) | |
音質(音の傾向) | △ | |
タイプ | カナル型(密閉型) | |
マイクの有無 | × | |
ケーブル | ラバー | 1.25m |
重量 | 15.5g | |
付属イヤーピース | イヤーピース(SS/S/M/L/LL) |
【特徴】
- カナル型(密閉型)
- 安い割に音質は自然で聞きやすい
- FPSゲームでの足音の聞き取りやすさに優れる
音質はイマイチですがとにかく安い!そしてFPSゲームでの足音が聞き取りやすいです。とりあえずゲームで使えればOKという人におすすめです。
【詳細はこちら】

JBL Quantum 50:安価で低音が強く迫力が欲しい人におすすめ
接続方法 | 有線接続(3.5mm4極) | |
---|---|---|
足音の聞き取りやすさ | 〇(イコライザー調整後:〇) | |
音質(音の傾向) | 〇 | |
タイプ | カナル型(密閉型) | |
マイクの有無 | ○ | |
ケーブル | ラバー+布巻きタイプケーブル | 1.3m |
重量 | 21.5g | |
付属イヤーピース | シリコン製イヤーピース(S、M、L) |
【特徴】
- カナル型(密閉型)
- やや低音寄りで迫力のある音質
- シリコン製イヤーピース(S、M、L)付属
- 音量スライダーとマイクミュートコントローラー付き
- インラインボイスフォーカスマイク
価格の割に音質が良く、足音も捉えやすいコスパに優れるイヤホンです。安さ、音質、足音の捉えやすさの全てを求める人におすすめです。
【詳細はこちら】

Apple EarPods with 3.5mm Headphone Plug:安くて疲れにくいフィット感
接続方法 | 有線接続(3.5mm4極) | |
---|---|---|
足音の聞き取りやすさ | △(イコライザー調整後:〇) | |
音質(音の傾向) | △ | |
タイプ | インナーイヤー型(開放型) | |
マイクの有無 | ○ | |
ケーブル | ラバータイプケーブル | 1.2m(実測) |
重量 | 12g(実測) | |
付属イヤーピース | – |
【特徴】
- インナーイヤー型(開放型)有線イヤホン
- EarPodsの3.5mm3極プラグ接続タイプ
- 音の出力を最大にし、音の劣化を最小に抑えるように設計された内部スピーカー
- 音量の調節、音楽やビデオ再生の操作、電話への応答と通話終了などが可能なリモートコントローラー搭載
耳への負担がとにかく少なく、長時間の装着に向いています。音質は微妙ですが、イコライザーを通せば問題なく使えます。
【詳細はこちら】

筆者イチオシのイヤホン
HyperX Cloud Earbuds 2:長時間の装着に最適な装着感
音質は決して良いとは言い切れないですが、なにより装着感が優れています。ゲーム中は長時間装着していることが多いためイヤホンを装着していると耳が痛くなってしまうことが多々ありますが、このイヤホンは耳への負担がかなり少ないです。耳への負担が大きいとゲームへの集中力も落ちてしまうため装着感は音質と同じくらい重要な要素で、このイヤホンはその点かなり優れています。
音質もイコライザーで調整すればかなり良くなるため問題なく使うことが出来ます。
【詳細はこちら】

補足
Amazonでお得な買い方
Amazonギフト券チャージしてから買うだけで最大2.5%ポイントが還元されるので、普通に買うよりもお得です。
コレをしないと常に数%分のポイントを損することになるので、絶対に知っておいた方が良いです。
詳細やその他お得な買い方を下の記事で解説しています。

Amazonプライムを利用するといろいろお得
Amazonでよく買い物をする方はAmazonプライムを利用するとお得です。
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下の記事でAmazonプライムのゲーマー向けの特典情報をまとめているので、よければ参考にしてみてください。

音質に不満があるのであればサウンドカードを通せば良くなるかも
オンボードサウンド+イヤホンで音楽を聴いているとどうしても音質が悪く感じる場合があります。
オンボードサウンドの性能が良ければサウンドカードとほとんど変わらない音質で聞くことができますが、性能が悪いとどうしても音質が悪くなってしまいます。
音質に不満があるのであれば外付けのサウンドカードを使うことで手っ取り早く音質を改善することができます。
またサウンドカードがあればイヤホンでもイコライザー設定が使える様になるのもメリットです。

FPSにおすすめのゲーミングヘッドセット
FPSにおすすめのゲーミングヘッドセットは下の記事で解説しています。
