当記事ではFnatic(フナティック)のゲーミングキーボード「STREAK80 LP」をレビューしていきます。
提供:株式会社アスク
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特徴
- US配列84キーボード(テンキーレス)
- 独自のロープロファイルメカニカルキースイッチを採用した薄型なデザイン
- 音量調節やミュートが可能なダイヤルを搭載
- 鮮やかなRGBバックライト搭載
- ライティング効果を際立たせるロープロファイルPBTダブルショットキーキャップ
- ルブ済みのキースイッチとPORONフォームによりタイプ時のノイズを抑制
- コンパクトにまとまるコイルタイプのUSBケーブルも付属
性能(スペック)
接続方式 | 有線 | |
---|---|---|
キースイッチ | スイッチ | Fnatic Linear Speed(ロープロファイル) |
アクチュエーションポイント | 1.0mm | |
ラピッドトリガーの有無|感度調整 | × | |
キーストローク | 3.2mm | |
押下圧 | – | |
耐久性 | 5000万 | |
キーキャップ | PBT 2層成型(ダブルショット) | |
サイズ | フォームファクター | 80%(TKL) |
配列 | ANSI(US) | |
ケーブル | タイプ | 着脱式コイルUSB-Cケーブル |
長さ | – | |
レポートレート(Hz) | 1000Hz | |
ソフトウェア | Fnatic OP |
パッケージ内容
梱包状態
パッケージ内容
キーボード本体、着脱式コイルUSB-Cケーブル。
仕様
デザイン
見た目に派手さは無くシンプルですがチープという訳ではなく、清潔感のあるオシャレなデザインと言った印象です。手に持った時の手触りもとてもよく、優しい質感をしています。
個人的にかなり好みなデザインでこのキーボードを使っているとゲームをしたくなるような、そんな気さえ感じられます。それほどオシャレで尚且つしっかりゲーム向けのキーボードと分かる様なデザインで、今までレビューしてきたキーボードの中でもトップレベルで好きなデザインです。
キーキャップ
キーキャップは薄型(ロープロファイル)のPBT製2層成型(ダブルショット)で、ザラザラとした手触りの質感をしています。
印字部分は透明色の樹脂が使われているのでバックライトが裏から透過し、暗いところでも印字がはっきり見えライティングが良く映えます。さらにキースイッチがフレームからむき出しになっているフローティングデザインなのでライティングが映え、掃除もしやすい仕様になっています。
キーキャップの形状はスペースキー以外は凹状、スペースキーは凸状になっています。サイズは横幅が約12mm、縦幅が約14mmと比較的小さめのキーキャップです。PBT製のキーキャップとしては標準的サイズ。
配列(キー配置)
このキーボードは80%(TKL)サイズとなります。
【サイズ(※キー数は物により違いあり)】
- フルサイズ:アルファベットキー、ファンクションキー、DELETEキー群、テンキー、矢印キーなどキーボードにある基本的なキーは全て搭載されている
- テンキーレス(TKL):フルサイズからテンキーを省略したサイズ
- 75%:フルサイズからテンキーを省略し、DELETEキー群や矢印キーを内側に寄せられて配置されているサイズ
- 65%:フルサイズからファンクションキーとテンキーを省略し、DELETEキー群や矢印キーを内側に寄せられて配置されているサイズ
- 60%:フルサイズからファンクションキー、DELETEキー群、テンキー、矢印キーを省略したサイズ
配列としては基本的には一般的なテンキーレスサイズと同じ配列。右上にダイアルが配置されている関係で「Print Screen」「Scroll Lock」「Pause」の3つは省略されています。
スペースキーの位置は「X、C、V、B、N、M、<」が重なる位置で、幅はキー6個分ほどの長さになっています。
滑り止め
滑り止めは上段のスタンド部分、下段には細長いグリップが2枚づつ張られています。
グリップ性はスタンドを立てた状態であればしっかりとしていますが、倒した状態だとやや滑りやすい印象。
サイズ
実測のサイズは以下になります。
横幅 | 355mm |
---|---|
奥行 | 129mm |
角度調節
角度調節のスタンドは2段階で調節できます。角度による実測の高さは以下。
奥側 | 手前側 | |
---|---|---|
角度0 | 26~27mm | 23~24mm |
角度1 | 35~37mm | 24mm |
ケーブル
ケーブルは着脱可能な編組USB Type-Cのコイルケーブルとなっています。
コイルケーブルは初めて使いますが、結構よさげに感じられました。普通のケーブルだと余った分が地面に垂れ下がったりテーブル上でとぐろを巻いたりしていて邪魔になることがあります。しかしコイルケーブルであれば基本短めで、足りない分はコイル部分が伸びて調節されるようになるので邪魔になりにくい感じになっていました。
邪魔になりにくいこと以外は普通のケーブルと大きな違いは無いかと思いますが、拘ってる感が出ていいかも知れないですね。コイルケーブルはわざわざ別途購入するほど必要とはしていなかったので、付属してくるのは地味にありがたいです。
ダイヤル
右上には音量調整などを行うことが出来るダイヤルが搭載されています。回すことで音量調整、ボタンを押すことでミュートにすることが出来ます。
ソフトウェア(Fnatic OP)
ライト
ライティングのエフェクト、明るさ、色、速さなどの設定を行うことが出来ます。
ライティングについて
⇓ライティング⇓
ライティングは白基調のフレームやキースイッチと良くマッチしており、とても綺麗です。しっかりフレームに反射するためライティングが良く映えています。
ライティングの輝度が高く色も薄くなく鮮やかで、しっかり光らせたい人にも満足の行くライティングかと思います。
ただ今のところライティングの設定項目はシンプルで、あまりこだわった設定は出来ないのでそこは注意です。
キー割り当て
キー割り当てを設定する項目。
現状別のキーを割り当てることしかできないっぽい。
キースイッチ(軸)
⇓タイピング音⇓
「STREAK80 LP」は「ロープロファイルFnatic Linear Speedスイッチ」が搭載されています。
タイピング感
基本はあっさりとしたクリック感で、サクサクタイピングできるといった感じです。押下圧は軽くスムーズで押したときの跳ね返りもあまりなく、スコスコと押し込める感覚です。リニアのクリック感が好きなら気に入ると思います。
キーストロークが押し始めから底打ちまで結構すぐ着く感じなので、押し切った感は弱く感じられます。しっかりとした打鍵感が欲しい人には物足りなさを感じる部分はあるかと思います。
タイピング音
リニアなので基本は静音です。スコスコとした音で音が気になる人にも使いやすいタイピング音をしています。
ルブ済みのキースイッチとPORONフォームが用いられていることもありしっかり静音ですが、底打ち音は少しなります。なので打鍵時は静かですが、底打ちの強さによってはそこそこなるといった感じです。
めちゃくちゃ静音とは言えないですが、基本はどこで使っても目立つことはないといった印象。
文字入力作業での使用感
私は普段日本語配列を使っているので、英語配列と言う点がまず使いにくさを感じました。ゲーム用途であればそれほど困ることは無いと思うのですが、文字入力となるとEnterキーを押す機会が多いのでそこが一番使いにくいかなと感じました。その他にはキーの印字と違う文字[()や;:]が入力される点など、最初は中々慣れず押し間違いが多発していた印象です。配列に関しては完全に慣れなのでそれが悪い事というわけではありませんが、個人的にはやはり日本語配列が好みです。
タイピングのしやすさとしては、押下圧が軽めでサクサク押せるため普通に打鍵しやすいと思います。打鍵感に拘らないのであれば軽い力でサクサク押せるほうが長時間の作業にも向いていると思うので、十分使いやすいと思います。私は全然拘らないタイプなので普通に使いやすい印象です。
ストロークが浅いことには特にメリットは感じませんが、たまにはこういう打鍵感も良いかなと感じます。
同時入力テスト
ゲームをする際、2~3つのキーを同時に入力することも多々あると思います。そこで同時入力をいくつまで受け付けるのかテストしました。
同時入力テストのテストに「キーテスト」を使わせていただきました。
検証結果
可能な限り全てのキーを同時押ししてみたところ、同時押し数の制限はなく基本どのキーを組み合わせて押しても全てのボタンが反応していました。
普通に使う分にはまず困ることは無いかと思います。
クリック反応速度
クリック反応速度を計っていきます※純粋なキーボードの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
測定には「反応速度測定-改」というゲームを使わせていただいています。
測定結果
STREAK80 LP | Razer Huntsman V3 Pro | SteelSeries Apex Pro(2023) | |
---|---|---|---|
最速 | 0.133 | 0.143 | |
最遅 | 0.165 | 0.159 | |
平均 | 0.15940 | 0.15373 |
※いつもはスペースキーをマウスのクリックボタンに設定して測定しているのですが、現状その設定ができないため測定は保留。
ゲームでの使用感
このキーボードはロープロファイルなのでやはり最初はそこが少し違和感を感じる部分でした。普段使っているApexProはもう少し高さがあるためもう少し手に角度が付きます。このキーボードはほぼ真っすぐなのでそこに慣れるまでは違和感はあると思います。慣れてくると全く問題なく使うことが出来ました。
通常の高さとロープロファイルのどちらが操作しやすいかは完全に人に寄る部分ですが、個人的にはどちらかといえば普通の高さのほうが良いように感じました。押し込むときにあまり力まずに押し込めるように感じ、軽やかに操作できる印象です。押下時だけではなくキーボードに手を置いているときも緊張しにくいように感じました。とは言え慣れればロープロでも全く問題なく使えるので、好みで選んで良さそうです。
またストロークが浅い分、押し切ってから戻すまでにかかる時間も短いため、若干ラピッドトリガー要素も物理的に含まれていると思います。ラピッドトリガー0.1mm設定とかと比べるとキビキビさは劣りますが、普通のキーボードよりはキビキビ動けていると思います。
押下圧的には十分軽いため素早く押し込むことが出来ます。
アクチュエーションポイントも短めなので体感できる遅延が一切なく、FPSゲームでも全く問題なく使えていました。さすがにアクチュエーションポイントを調整できるものと比べると遅いですが、極端な差があるわけでもないので問題ないかと思います。
まとめ
このキーボードにはアクチュエーションポイントの調整やラピットトリガー機能は搭載していないのでそれらの機能が無いとダメという人にはそもそも選択肢に入らないと思います。そんな中、このキーボードを選ぶ意味は外観にあると思います。
見た目に清潔感がありとても綺麗でかつ程よくゲーミング感があり、肌触りも何となくよく、見ているとゲームをやりたくなる見た目をしています。見た目に拘る人には特にお勧めしたいと思います。
アクチュエーションポイントの調整やラピットトリガーは出来ませんが、そもそものアクチュエーションポイントが短くストロークも浅いため、物理的にちょっとしたラピッドトリガーみたいになっています。その分普通のキーボードよりはFPS向けといえるかもしれません。
FPS向け機能としては現状あるキーボードの中では劣るので、見た目に拘る人向けかなと私は思います。
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