今回はGRAPHT(グラフト)の外付けサウンドカード「MINI DAC for GAMING」をレビューしていきます。
提供:GRAPHT
特徴

- プラグアンドプレイで簡単にイヤホンやヘッドホンの音質を改善
- 3種のEQモード(FPS LIGHT / FPS HEAVY / RHYTHM)を搭載
- FPSモードで「足音」や「銃声」がより明瞭に。イヤホン向け:FPS Light、ヘッドセット向け:FPS Heavy
- RHYTHMモード:32bit/384kHz に対応し、クリアな中高音域と力強い低音域で音楽やBGMをより高音質に
パッケージ内容
梱包状態

パッケージ内容

サウンドカード本体、USB Type-C ⇒ A変換アダプター、延長ケーブル、取扱説明書。
スペック
価格 | 5,500円(税込) |
---|---|
接続方法 | USB Type-C / USB Type-A |
接続端子 | ヘッドフォン出力端子(3.5mm4極) |
ケーブル長 | 約2.0m |
重量 | 約2.5g |
ソフトウェア | – |
仕様
仕様

かなり小型のサウンドカード。
サウンドカード本体はUSB Type-Cで、PC側にUSB Type-C端子があればサウンドカード本体を挿すだけですぐに使用できます。
一般的にはUSB Type-A端子しかないと思うので、それ用のUSB Type-C ⇒ A変換アダプターが付属しています。
接続端子

接続端子はヘッドホン端子のみ。ヘッドホン端子は3.5mmの4極と3極の両方に対応しています。
ヘッドセットのヘッドホン出力とマイク入力が枝分かれになっているものはヘッドホン出力は接続できますが、マイクが使えなくなるので注意です。
ケーブル
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ケーブルはUSB Type-C用とUSB Type-A用の延長ケーブルがそれぞれ付属されています。
USB Type-C用はラバータイプで短め、USB Type-A用は編込みタイプで2.0mほどあります。
EQスイッチパネル

サウンドカード本体にEQスイッチパネルが搭載されており、スイッチを押すとEQの切替を行うことが出来、設定されているEQをインジケーターで確認できるようになっています。
EQはFPS LIGHT / FPS HEAVY / RHYTHMの3種類があります。
- FPS LIGHT:FPS用イヤホン向けイコライザー。低音の響き方を調整して足音や効果音を聴き取りやすく調整したモード。
- FPS HEAVY:FPS用ヘッドホン向けイコライザー。低音の響き方はそのままに足音や効果音の帯域を調整した音圧の高いモード。
- RHYTHM:リズムゲームやBGM向けイコライザー。ベースやリズムを聴き取りやすく調整した迫力のあるサウンドモード。
ソフトウェアは無く、上記イコライザーしか使うことは出来ません。なので好みのイコライザーが無かった場合には結構痛いです。カスタマイズができないのは個人的に結構デメリットに感じられます。
音質(音の傾向)
実際に音楽を聴いてみて音の明瞭感や迫力や臨場感などの音質、低音寄りや高音寄りといった音の傾向を確認しています。
ほかのサウンドカードと比べてどのような違いがあるか比較してみました。
※テストイヤホン:GRAPHT THE SHOOTER
普段使っている「Creative Sound Blaster Play! 3」と比べてみると確かに違いがあり、個人的には音質は良くなっているように感じられました。
音質が良くなったと言っていいのか分かりませんが、音の傾向が少し変わり低音が強くなって音の深みが増しているように感じられました。少なくとも音の安っぽさは大分マシになるので、実質音質は良くなっていると思います。
音のキメ細かさ的な部分で言えば「Creative Sound Blaster Play! 3」は粗く感じられていた部分が大分滑らかになっているようにも感じられるので、この点は「GRAPHT MINI DAC for GAMING」のほうが音質は優れていると思います。
音量はしっかりあります。
各種イコライザーの音質

【FPS LIGHT:FPS用イヤホン向けイコライザー】
音楽用途としてはとても使えるものではありません。中音がかなり持ち上がっており、安っぽさが際立ちます。本当にFPS用といった感じです。
【FPS HEAVY:FPS用ヘッドホン向けイコライザー】
「FPS LIGHT」よりは安っぽさが抑えられた音といった感じ。これも音楽用途としては使えません。FPS用。
【RHYTHM:リズムゲームやBGM向けイコライザー】
EQオフから大きな違いはありませんが、低音が少し強くなり、中音が抑えられている気がします。
音の籠りが減り、迫力が増すので個人的にはEQオフよりは好きです。
定位感(音の方向性、音の距離)
ゲームの足音や銃声などの捉えやすさ、方向性、聞こえ始める距離などを確認しました。
ほかのサウンドカードと比べてどのような違いがあるか比較してみました。
※テストイヤホン:GRAPHT THE SHOOTER
Apex Legendsの場合

【GRAPHT MINI DAC for GAMING】
- 足音の強さ:〇
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:〇
- 距離感:〇
【Creative Sound Blaster Play! 3】
- 足音の強さ:◎
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:△
- 距離感:〇
普段使っている「Creative Sound Blaster Play! 3」と比べてみると、足音は弱くなるが方向性や距離感が明瞭になるといった感じでした。
音が響かないので他の音に足音が被さりにくくなるので、足音に集中しやすい印象でした。
Valorantの場合

【GRAPHT MINI DAC for GAMING】
- 足音の強さ:〇
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:〇
- 距離感:〇
【Creative Sound Blaster Play! 3】
- 足音の強さ:◎
- 足音の聞こえ始める距離:〇
- 方向性:〇
- 距離感:〇
Apex同様に「Creative Sound Blaster Play! 3」と比べてみると、足音は弱くなるが方向性や距離感が明瞭になるといった感じでした。
Valorantは方向性や距離感はかなり捉えやすいので、どちらかといえば足音が強い「Creative Sound Blaster Play! 3」のほうが聴き取りやすかったようにも感じました。大差ありません。
イコライザー別の定位感
FPS LIGHT:〇-
足音はかなり強調されますが、「GRAPHT THE SHOOTER」はもともとFPS向けにチューニングされているので、足音が強調され過ぎてしまいます。なので「GRAPHT THE SHOOTER」とは相性は良くないかもしれません。
他のイヤホンで足音が弱いと感じる場合にはしっかり足音が強調されるので、相性は良いかと思います。元々低音が強いイヤホンの場合、低音~中音が強すぎて籠りまくっていたので相性は良くない印象でした。なので本当に中音が弱いイヤホンと合わせると良いかなといった感じです。
FPS HEAVY:△
若干籠り気味なので使いどころは難しいかもしれません。
RHYTHM:△
全体的に静かになりますが足音も静かになり、EQオフよりは聴き取りにくくなる印象でした。
イコライザー別の定位感まとめ
「GRAPHT THE SHOOTER」と合わせた感じでは、少なくともナチュラルが一番足音が聞き取りやすいかなと感じました。
おすすめのイコライザー設定
「GRAPHT THE SHOOTER」を使う場合は、FPSではEQオフ、音楽では「RHYTHM」がおすすめです。
他のイヤホンの場合は自分のイヤホンに合わせて選択するしかないです。
まとめ
音質は多少良くなったような気はするものの、搭載されたEQは使うイヤホンを選ぶかなと言った印象でした。やはりEQは自分でカスタマイズできた方が良いかなと改めて感じました。
EQ無しで使う場合は普通に足音は聴き取りやすかったので、私が使うとしたらEQは使わずにゲームをプレイするかなと思います。
個人的には何とも評価しにくい使用感でしたが、EQ無しの状態でサウンドカードを使えるだけで音質に違いを感じたのは今回が初めてだったので、その点を考えると現状FPSで足音が聴き取りにくくて困ってるという人がこのサウンドカードに付け替えることで改善されるということはあり得るのかなとも思いました。
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