当記事ではNPET(エヌペット)のゲーミングマウスパッド「SPEEDM」をレビューしていきます。
特徴
- 超低摩擦なプラスチック製マウスパッド
- 粘着性ベースで設置面にしっかり固定される
- サイズ展開:M(360 x 300 x 3mm) / L(450 x 400 x 3mm)
- カラー展開:黒武者/赤武者/白-織姫/赤-ルキヤ
パッケージ内容
梱包状態
硬い段ボールに挟まれて梱包されており、しっかりフラット。
内容物
マウスパッド本体、丸形ソール。
外観・仕様
表面
カラー展開としては黒武者/赤武者/白-織姫/赤-ルキヤの4種類があります。今回は「赤-ルキヤ」を選択しました。
表面はプラスチック製(樹脂製)。かなりザラ感のある表面で、「Logicool G440」に近い表面をしています。手首が擦れても痛くなるほどではない印象ですが、決して優しいとは言えない質感です。
表面加工に方向性は無いですが水平/垂直方向の滑りの差は、なんとなく垂直方向のほうが滑りやすく感じられました。表面加工のパターンは無いと思うので、恐らく個体差があると思います。
また今回デザインがプリントされているタイプを選択していますが、場所によって質感が異なる部分は無く全面同じです。
撥水性・耐湿性
ハードタイプなのでもちろん水分が染み込んだり、湿気の影響を受けるということはありません。
ただ手汗は一切吸わないため逃げ場がないので蒸れやすく、ペタ付き等はおきやすいと思います。
底面
スポンジのような中間層に粘着性ベースが張ってあるような底面になっており、シールのように強力に引っ付くわけではなく吸盤のように引っ付くタイプです。そのため強力に固定されますが、剥がして位置を調節することも出来ます。
当初では底面に保護フィルムが張られており、設置する際に剥がして使用します。
グリップ性はかなり強力でマウス操作程度で動くことはまずありません。設置面によるのは当然ですが、通常のテーブルであればぴったりと固定されます。
クッション性
ハードタイプ(プラスチック製)なのでクッション性はありません。
縁(エッジ)
エッジは切ったままのような状態になっており、かなり角を感じるタイプ。
エッジによく触れるという人には刺激が強いと思います。
滑りやすさ比較
- テスト用マウス:「Logicool G PRO X SUPERLIGHT」、「Razer Viper V2 Pro」、「Pulsar Gaming Gears X2 Mini」、「Ninjutso Sora」
滑りやすさと止めやすさ(動摩擦)
滑り出してから動いている最中の軽さと止めやすさを確認します。
滑りやすさとしてはハードタイプの中だと比較的コントロール寄りといった滑りでした。
マウス(マウスソール)によって違いはありますが、「SkyPAD Glass 3.0 XL」「Logicool G440」「Xtrfy GP3」などよりは滑りにくく、「Pulsar Superglide Glass」「ARTISAN 紫電改」よりは滑りやすいと感じました。全てマウスパッドの中ではスピードタイプで、大きな差があるわけでは無く若干の差を感じる程度です。
ハードタイプなので沈み込むことが無く、マウスを押し付ける様に操作しても滑りやすさに違いが出にくいです。そのため沈み込みによるストッピングも受けにくいです。
一貫して滑りやすいですがその分止めにくく感じられます。
今までレビューしたゲーミングマウスパッドを含めた比較はこちら⇒ゲーミングマウスパッドの滑りやすさ比較
初動、左右切替し(最大静摩擦)
動き始めの軽さと左右切替し時のギュッとする感じの少なさを確認します。
初動や左右切替しのギュッとする感じはかなり少なく、動摩擦と同様にかなり軽い印象でした。
動摩擦との感覚の違いが少なく、一貫して滑りやすいといった印象です。
個人的に動摩擦と静摩擦の感覚の違いが大きいことにメリットは無いと感じているので、ここは良い感じですね。
ゲームでの使用感、操作感
ゲームはApexLegendsとVALORANTをやってみました。
ApexLegendsは「敵を追い続けるような滑らかなAIM」をすることが多いゲームですが、VALORANTは「パッと狙ってパッと止めるAIM」が多いゲームです。同じFPSでもAIMの仕方が異なるため結構違った見方ができます。
ApexLegends
かなり滑りやすく初動も軽いため、素早い動き出しとスムーズな操作が出来ます。左右切り返しで重さを感じないためレレレに合わせて素早く合わせることが出来る印象です。
ただ個人的には滑り過ぎで、ちょっとした力みがマウス操作にそのまま影響してしまうため、AIMが行き過ぎてしまったりカクついたりしてしまうことが多々ありました。
AIMがカクついてしまうのを防ぐために出来るだけ力まないようにマウスを操作しますが、それがかえって操作を鈍らせていたように感じられました。
ちょっとした力で大きく動いてしまうため、私の場合は感度を下げないと扱いきれませんでした。
力の入れ具合がもろにAIMに影響するため扱いは難しいですが、脱力した操作が得意という人であればかなり繊細な操作ができそうです。
VALORANT
滑りやすいの滑らかに動かすことが出来ますが、全てのAIMで過剰に操作してしまう印象でした。
自分の中ではちょっとした微調整のつもりでも思いのほか動き過ぎてしまっていたりして、かなりコントロールが難しいです。特にパッと動かしたときに行き過ぎたり、リコイルコントロールで下げ過ぎたりということが多かったです。
ただ滑りやすい分指での操作がかなりしやすく、行き過ぎたAIMを微調整するときはしやすいように感じられました。
素早く狙うというよりもじっくり狙うイメージでマウスを操作すると思ったよりも扱えるように感じられました。
補足
手のひらや手首とのペタ付き
マウスパッドと手のひらや手首との手汗によるペタ付きも確認しました。
ハードタイプ全般に言えることですが、手のひらとマウスパッドとの間が籠りやすくペタ付きによってマウスの操作感が落ちることが良くあります。
「NPET SPEEDM」も同様にペタ付きが起きやすいです。ただハードタイプの中では比較的ペタ付きにくいように感じました。表面が凹凸が強い分湿気が逃げやすいのかもしれないです。
とはいえペタ付きやすいことには変わりないので、ペタ付きが気になる場合にはアームカバーを使うと良いと思います。アームカバーとの相性は下のほうで確認します。
アームカバーとの相性
次はアームカバーを使用した場合のマウスパッドとの相性を見ていきます。
- 引っかかり具合:◎(ほとんど引っかからない)、〇(引っかかりが少ない)、△(やや引っかかる)、×(かなり引っかかる)
アームカバー | 引っかかり具合 |
---|---|
SkyPAD | ◎ |
BeANCA | 〇 |
CW-X | 〇 |
DUNLOP | ◎ |
Eadali | ◎ |
AZ-FRONT | 〇 |
多少違いはありますが、どれも引っかかりは少なく問題なく扱えるレベルでした。
さすがにツルツルしたマウスパッドよりは多少引っかかりは感じますが、布タイプよりは引っかかりはしっかり少ないです。
ソールとの相性
PTFE製ソールは、しっかりエッジ処理がされていて変に盛り上がっている部分が無いソールであれば、引っかかる感じは無く問題なく扱える感じでした。
ガラスソールもエッジ処理がしっかりされている物であれば案外引っかかる感じは無く使えそうでした。「QSPEC FUJI」は少し引っかかる感じがあり、相性は良く無さそうです。
センサー挙動
センサー挙動はリフトオフディスタンス(LoD)とカーソル飛びを確認しました。
全てのゲーミングマウスを調べるのは大変なので、いくつか抜粋して調べました。
LoDをソフトウェアで調整可能なものは青字、リフトオフレンジが長くてソフトウェアで調整不可なものは赤字にしています。
LoD | カーソル飛び | |
---|---|---|
Logicool G PRO X SUPERLIGHT | 0.6 | 〇 |
Razer Viper V2 Pro | 0.7/0.8/1.7 | 〇 |
Pulsar Gaming Gears X2 Mini | 0.5/1.3 | 〇 |
Ninjutso Sora | 0.6/1.4 | 〇 |
LoDは基本どの組み合わせでも問題ない長さで、FPSゲームでも違和感なく使用できるかと思います。
マウスを激しく振ってもカーソル飛びは起きませんでした。
まとめ
今回Lサイズを選択しましたが、450 x 400とそこそこなサイズがあります。大きいサイズのプラスチック製マウスパッドは案外少ないので、選択肢としてはかなり有力です。
他のハードタイプと比べて特に優れている点は底面のグリップ性かと思います。ハードタイプは布製に比べて設置面にしっかり接地しにくいためズレ易いですが、「NPET SPEED」はしっかり固定されるためまずズレてしまうことはありません。
表面は初動と動摩擦に極端な感覚の違いが無いためスピードタイプの中では癖が少なく、一貫した滑りやすさと求めるユーザーには中々扱いやすいマウスパッドなのではないかと思います。
価格的にも高すぎずコスパ的にも悪くないマウスパッドで、プラスチック製の中だとなかなか優秀なマウスパッドだったと思います。
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