今回はAOC様より、ゲーミングマウス「GM500」を提供いただけたのでレビューしました。
GM500の特徴
- AOC初のゲーミングマウス
- やや大きめな卵型左右対称形状
- 両サイドにサイドボタンがあり、両手対応
- 耐クリック回数が5000回、オンボードメモリー搭載で3000円台と高コスパ
- 専用ソフトウェア「G-Tools」でマウス・キーボード・モニターの一元管理が可能
GM500の性能(スペック)
本体 | ボタン | 8箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、右サイド×2、ホイールボタン、ホイール下×1) |
---|---|---|
長さ | 123.82mm | |
幅 | 63.42mm | |
高さ | 37.9mm | |
重量 | 145g(ケーブル込み) | |
ケーブル | ケーブル名 | – |
ケーブルタイプ | 布巻きタイプ | |
ケーブル長 | 1.8m | |
センサー | センサー名 | Pixart PMW3325 |
DPI | 200~5000(100刻み) | |
ポーリングレート | 125/250/500/1000 | |
最大認識速度(IPS) | 100 | |
最大加速度(G) | 20 | |
スイッチ | スイッチ名 | Omron メカニカルスイッチ |
耐クリック回数 | 5000万クリック | |
ソフトウェア | G-Tools |
パッケージ内容
梱包状態
パッケージ内容
GM500本体、取扱説明書等。
形状・外観
大きさ(サイズ)
形状は左右対称マウスで、最近では珍しい卵型です。
サイズは左右対称マウスの中ではやや大きめです。同形状の「Logicool G PRO HERO」が大きくなったような感じ。幅があるので結構大きく感じられます。
基本的に左右対称と左右非対称では、左右対称のほうが小さめな傾向にあります。
高さは左右対称マウスの中では少し低めです。高さに関しても左右対称と左右非対称では、左右対称のほうが低めな傾向にあります。
左サイドの形状
前方から後方に向かって膨らんでいく形状をしています。両サイドを見ると卵のような形状をしています。
凹みがないため、指を立てた状態よりも倒した状態でのフィット感が良いかなと言った印象。
卵型はどのような持ち方でも無難に保持できますが、逆に言えばどの持ち方にも特化していない中途半端なフィット感とも言えるといった印象。
垂直方向の形状は下部から上部へ広がる形状をしており、指が引っかかりやすい形状をしています。
右サイドの形状
左右対称形状なので、左サイドと同じ形状をしています。
小指と薬指は立てた状態、倒した状態でも違和感なく保持できますが、立てた状態だと少し窮屈に感じられるかもしれないです。
サイドの滑り止め
滑り止めは張られていません。
しかし垂直方向の形状は下部から上部へ広がる形状をしているため、指が引っかかりやすくグリップ面では問題ない印象。
表面の形状と質感
表面の山の位置が前後は後部寄り、左右は中央の位置にあります。
表面の山の位置が後部にある分、手のひら後部とのフィット感が強め。
表面の質感はサラサラとした触感。
ソール
ソールは上下に1枚づつソールが張られています。
滑りやすさについては下のほうで解説しています。
重さ
重量は実測で103.5g(ケーブル除く)と結構重めです。
どの持ち方を対象に設計されているのか分かりませんが、左右対称ならつかみ持ちかつまみ持ちで使いたいのでもう少し軽いほうがありがたいですね。
ケーブル
ケーブルは布巻きタイプで、そこそこの太さがあり結構硬めです。
マウスパッドとの摩擦は気になりませんが、ケーブルが曲がるとバネのように跳ね返されることがあり結構煩わしい印象。
接合部は水平で、僅かに地面から浮いた位置。
長さは1.8mほどあります。
ボタンとクリックについて
左右クリックボタン
クリック感は押下圧は標準的、ストロークはやや短めです。サクッとしたクリック感でしっかりとしたカチカチ感があります。
クリック音は高めで軽快な音。音の大きさは控えめです。
ボタンは一体型で、形状は手前から奥まで凸状になっています。
サイドボタン
そこそこな大きさがあり、平らな形状をしています。
位置的には親指のやや前方側に来る位置に場所にあります。結構高い位置にあり指が干渉することはありません。
表面からの突出は控えめで、しっかし押し込む必要があり、誤爆が少ない分少し押しにくい印象。
また右サイドにもサイドボタンがあり、左手でも使用可。
スクロールホイール
ホイールは滑り止めラバーが巻かれており、ラバーには□状の溝が切られており指が引っかかりやすくなっています。
ホイールの重さはかなり軽めで、僅かなコリコリ感があります。
ホイールボタンの重さは少し軽め。
ホイール下
ホイール下にボタンが1つ備わっています。
ソフトウェア(G-Tools)
ゲームプロファイルマネジメント
マウス設定を保存できる。
プロファイルは5つまで。
オンボードメモリーは1つのプロファイルを保存しておくことが出来、別のPCに接続してもその設定を使うことが出来ます。
ボタン
全てのボタンがカスタマイズ可能です。ただしどこかに左クリックがかならず割り当てられている必要があります。
また割り当ては右手用、左手用でも設定可能。
●割り当てられる機能
- マクロマネージャー
- マルチメディア
- DPIスイッチ
- ウィンドウマネジメント
- テキストエディタ
- LB
- RB
- MB
- ブラウザに戻る
- ブラウザに進む
- ダブルクリック
- 攻撃ボタン
- ショートカットの割り当て
- Windowsキー
- スマートキー
- ボタンオフ
感度
DPIセッティング
DPIは200~5000までを100刻みで設定可能。
DPIは4つまで設定でき、DPI切替ボタンで切り替えることができます。
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
ポーリングレート
ポーリングレートは125/250/500/1000の中から選択可能。
数値が高いほうがカーソルが滑らかに動くので、特にこだわりがないのであれば1000HzでOK。
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
ダブルクリック
ダブルクリックと判定する速度。
ポインター速度
カーソルの速度。
ゲームにも影響するのでいじらないほうが良いかと思います。
スクロール速度
スクロール速度。
LEDライト
Light FX
ライティングのエフェクト。
- フル照明
- Breathing Light
- Blink
- 流動
- DPI
パルス効果
ライティングの速さ。
LED設定
ライティングの色の設定。
ランダム
Single LED
輝度
ライティングの明るさ。
同期設定
照明効果は、AOCライトFX同期をサポートする他のAOCゲームデバイスと同期できます。
ゲームでの使用感
次はマウスの持ち方ごとの使用感です。実際にゲームをしてみて感じた使用感をまとめていきます。
プレイしたゲームは「Apex Legends」です。
ちなみに私の手のサイズは中指の先端から手首までで約18.5cmです。
かぶせ持ちでの使用感
中々使いやすいです。
指は倒した状態だとフィットしやすく、自然な握りこみができました。
左右対称なので高さが低めですが、マウス後部の高さはそこそこあるので手のひら後部としっかりフィットするので手のひらでも固定することができます。
手のひら全体はフィットしないものの、かぶせ持ちの形でそれなりに安定したグリップをすることができました。
つかみ持ちでの使用感
とても使いやすいです。
左右対称なので指のグリップ感は悪くなく、マウス後部の高さがしっかりとあるので手のひら後部がしっかりフィットするため、つかみ持ちの形でしっかりとマウスを支えることが出来ました。
グリップがしっかりしているので重さもそこまで気にならず、マウス操作に影響することがありませんでした。
つまみ持ちでの使用感
使えるには使えるといった感じです。
左右対称なので左右でグリップ感に大きな違いが無く、操作感はそこまで悪くないです。
垂直方向の形状は下部から上部へ広がる形状をしており、指が引っかかりやすい形状をしているので比較的マウスを保持しやすかったです。
ただやはりつまみ持ちならサイドの形状は窪みになっているほうがつまみやすいかなと感じます。
またつまみ持ちは指のみでマウスを支えるので、やや重たく感じられました。もう少し軽めのほうが細かい操作がし易いかなと言った印象。
補足
どの持ち方にも言えますが特につかみ持ち、つまみ持ちをしたときに右サイドボタンが指に干渉してしまうことがちょくちょくあることが気になりました。
右手の場合右サイドボタンは使わないと思うのでオフにしておけば問題ないのですが、やはりボタンを押す気がないのに押してしまうので気になります。
またマウスホイールが軽すぎて、指が少し触れるだけで反応してしまうということもありました。
私の場合上ホイールに武器チェンジを設定しているのですが、戦闘中に武器が変わってしまうということがちょくちょくありました。
それとクリックボタンが一体型だからか、マウスを持ち上げて降ろしたときに指が当たった際、クリックボタンが反応してしまうということもありました。
マウスを真横に動かしてカーソルが斜めに上がったり下がったりすることもなく、体感に合ったAIMをすることができました。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
- DPI:400
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
GM500のセンサーテスト
○テスト環境
- DPI:400/800/1600/3200
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
かなり波線が乱れていました。
しかし実際にゲームで使ってみた感じでは飛んでしまったり違和感が出ることはありませんでした。
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
- 検証用マウスパッド:SteelSeries QcK+
GM500のリフトオフレンジは1.8mmでした。
少し長すぎです。実際ゲームをやってみるとマウスの持ち上げ動作時に降ろしきるまでにマウスが反応してしまい、ブレてしまうことがありました。
致命的というほどではないですが、やはり少し気になります。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
滑りやすさ
滑りやすさ比較のやり方は、マウスパッドに角度をつけてその上の滑り方を比較するやり方を行いました。
- マウス:AOC GM500、Logicool G PRO X SUPERLIGHT、Razer Viper Ultimate、Logicool G703 HERO
- マウスパッド:Logicool G640、SteelSeries QcK+
重さの関係もあるので一概には言い切れませんが、斜面を滑らせた感じでは「AOC GM500」はあまり滑りやすいとは言えない印象でした。
重めなのもあるかもしれませんが、あまり滑りは良くなかった印象。
実際に手で操作してみた感じでも初動が重く、素早く動かしたときには重さに引っ張られる感じもありました。
滑りやすくするというよりは、軽くするともっと使いやすい印象。
応答速度(反応速度)
次はマウスのクリック応答速度(反応速度)を計っていきます※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
このテストで分かることは”露骨な遅延が無いこと””ボタンを素早く押せるか”程度のものです。
100回やった結果はこのようになりました。
最速 | 0.138 |
---|---|
最遅 | 0.192 |
平均 | 0.17437 |
クリックボタンがサクッと押し込むことができ、速く反応できた印象でした。
遅延も一切感じられず、FPSでも全く問題なく使用できると思います。
⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓
サポート
保証・サポートに関してはAOCサポートセンターで一括管理。
まとめ
つかみ持ちにはとても相性の良いゲーミングマウスかと思います。
最近では珍しい卵型のゲーミングマウスでしたが、この形状はどうもどの持ち方にも特化していないなと言う印象があります。
全ての持ち方で扱えるようにするのではなく、いづれかの持ち方に特化させてくれるともっと使いやすくなるかなと思いました。
とにかく安くゲーミングマウスを使いたいという場合にはありかもしれないですね。
メリット
- 3000円台と良心的価格
- つかみ持ちとの相性が良い
デメリット
- つまみ持ちとの相性は微妙
- 右手の場合、右サイドボタンが指に干渉してしまう
- ケーブルが硬め
- ホイールが緩すぎるせいか、少し指が触れただけで反応してしまう
- マウスを持ち上げて降ろしたときに指が当たった際、クリックボタンが反応してしまう
- サイドボタンの出っ張りが少なく、しっかり押し込まないと押せない
- 少し重い
- リフトオフレンジが長すぎる
- ホイール操作でホイールボタンがまれに反応してしまう
⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇓おすすめのゲーミングマウスと選び方を以下で解説しています⇓