今回はGlorious(グロリアス)のゲーミングマウス「Model D-(Minus)」をレビューしていきます。
Model D-の特徴
- 左右非対称エルゴノミクスデザイン
- ハニカムデザインで超軽量で小型形状
- 低摩擦、柔軟、細めの「Ascended Cord」
Model D-の性能(スペック)
本体 | ボタン | 6箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、ホイール下×1) |
---|---|---|
長さ | 120mm | |
幅 | 前部:61mm、中部:61mm、後部67mm | |
高さ | 40mm | |
重量 | 61g(ケーブル除く) | |
ケーブル | ケーブル名 | アセンデッドコード |
ケーブルタイプ | 布巻き | |
ケーブル長 | 2m | |
センサー | センサー名 | Pixart PMW-3360 Sensor |
DPI | 400~12000(100刻み) | |
ポーリングレート | 125/250/500/1000 | |
最大認識速度(IPS) | 250 | |
最大加速度(G) | 50 | |
スイッチ | スイッチ名 | オムロンスイッチ |
耐クリック回数 | 2000万クリック | |
ソフトウェア | MODEL D |
Model D-のパッケージ内容
梱包状態
パッケージ内容
Model D-本体、追加のマウスソール×2、ステッカー、スタートガイド等。
Model D-の形状・外観
大きさ
左右非対称マウスの中では大きさ、高さともにやや小さめといったところ。
ゲーミングマウス全体でみれば、そこまで小さすぎるといったほどの大きさではなく割と標準サイズ。
左サイドの形状
左サイドは標準的な深さの曲線です。親指を置くと自然と位置が決まる形状。
垂直方向は概ねフラットですが、上部にいくにつれ広がるようになっているため親指が引っかかりやすくマウスを持ち上げやすい印象。
右サイドの形状
水平方向は前方側は概ねフラットで若干広がる感じ、後方は一旦膨らんだ後狭まる形状です。薬指、小指の先端が当たる部分は溝になっており指がフィットしやすく、指の腹が当たる部分は腹になぞるような膨らんだ形状。
垂直方向は上部にいくにつれ狭まっていく形状です。
サイドの滑り止め
サイドの滑り止めは張られていません。
張られていなくても両サイドの形状がマウスを持ち上げたときに指が引っかかりやすいのと、重さが軽いことで問題なく保持できます。
表面の形状と質感
表面の山の一番高い部分は結構前方の左側にあります。人差し指の第2関節と第3関節あたりにあたる位置です。
表面の質感はサラサラとツルツルの間といった感触で、指紋は目立たない感じです。
ハニカム構造で表面と裏面が穴あきになっています。左右サイドは穴あきなし。
ソールと滑りやすさ
ソールは4隅に小さめのソールが張られています。
100% PTFE(テフロン)で滑りはかなりいいです。
滑りやすさの比較は下のほうで行っています。
重さ
重さは公称値が61g(ケーブル除く)、実測重量はケーブルの重さが若干加算されて62.5gでした。
非対称マウスでこの軽さはかなりのもの。
ケーブル
「Ascended Cord」というケーブルで細めで低摩擦かつ柔軟です。
接合部は底面から少し高めになっています。
付属品
追加のマウスソールが2枚付属しています。
マウスソールの面積が広くなるとその分マウスパッドと触れる面積も広くなるので摩擦が強くなる印象があります。張る場合は滑り具合を確かめながら張ったほうが良いかと思います。
Model D-のクリック音とクリック感
左右クリックボタン
クリックの重さは軽め、深さはやや浅めです。
クリック音はそこまで大きくなく、クリック感がそこそこ強め。
サイドボタン
サイドボタンは左側のみあります。位置的にはやや前方側の溝が一番深い位置にあります。
上下左右ともにやや広めな形状をしています。表面からの出っ張りはそこまでないですがそこそこ押しやすい感じ。
スクロールホイール
ホイールはラバーが巻かれており、ラバーには大きめな凹凸があり指が引っかかりやすいようになっています。
ホイールの重さは比較的軽め。ラッチ(スクロール時のコリコリ)もしっかりあります。
ホイールボタンの重さは標準的。
DPI変更ボタン
ホイール下にはDPI変更ボタンが備わっています。
Model D-のソフトウェア
カスタマイズ
スクロール上下以外のボタンはカスタマイズ可能です。
●割り当てられる機能
- Left Button
- Right Button
- Middle Button
- Forward
- Back
- Scroll Up
- Scroll Down
- Three Click
- Fire Key
- Key Combinaion
- Macro
- Disable
- DPI
- Multimedia
- DPI Lock
DPI Setting
DPIは400~12000までを100刻みで設定可能。
感度ステージは6段階まで設定でき、DPI切替ボタンで切り替えることができます。また感度ステージは選択されているものだけで切り替えられます。
感度ステージの色を設定することができ、マウス底面のLEDカラーも適応されます。
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
Lighting
ライティングのエフェクト、色、明るさ、スピード、方向を設定できます。
〇Effect
- Grorious Mode
- Seamless Breathing
- Breathing
- Single Color
- Breathing(Single Color)
- Tail
- Rave
- Wave
- LED OFF
Mouse Parameter
LOD(リフトオフディスタンス)の設定ができます。
2mmか3mmで設定が可能です。
おすすめのLOD(リフトオフディスタンス)の設定は下のリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)のところで解説します。
Polling Rate
ポーリングレートは125/250/500/1000の中から選択可能。
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
Debounce Time
クリック応答速度を最速にする機能のようです。
低い数値に設定するほどクリック応答速度が速くなり、高い数値ほど遅くなります。
4~16msの間で設定可能です。
Debounce Timeのおすすめの設定については下の応答速度(反応速度)で解説します。
Model D-の使用感
次はマウスの持ち方ごとの使用感です。実際にゲームをしてみて感じた使用感をまとめていきます。
プレイしたゲームはApex LegendsとVALORANTです。
Apex Legendsは敵を追い続けるようなAIMが多いですが、VALORANTはパッと狙うAIMが多いので違った見方ができます。
ちなみに私の手のサイズは中指の先端から手首までで約18.5cmです。
かぶせ持ちでの使用感
とても使いやすいと感じました。
指と手のひら後部にフィット感がしっかりしていて力を入れなくてもマウスを保持することができます。
個人的には若干小さい気がしました。手のひら全体がフィットする感じではなく手のひら後部で固定されている感じです。
指6割、手のひら4割でマウスを保持している感じで、もう少しマウス後部の高さがあれば手のひらのフィット感が強くなったかなと思いました。
つかみ持ちでの使用感
とても使いやすいと感じました。
指で引き付ける様にしなくてもしっかり手のひら後部にあたるので、とても自然なつかみ持ちをすることができました。
指のフィット感も良く、指で操作することも容易でストレスなく操作できたかと思います。
フィット感の割合としては指5割手のひら後部5割といった感じでバランスの良い感じでした。個人的にはもう少し手のひら後部に強めに当たってくれると良いかなといった感じ。
つまみ持ちでの使用感
思ったより扱いやすいという印象でした。
大きさはやや小さめということもあってつまみやすく、指での操作がしやすかったです。
指で垂直方向に大きく動かすと手のひらにぶつかることがありますが、がっつり当たる感じではないのでそこまで操作性は落ちない印象。
とはいえやはり左右対称マウスと比べると指のフィット感がイマイチ。指で操作する際マウスを真っすぐ引いているつもりでも若干曲がってしまう感じがしました。
補足
とにかく滑りが良いなと感じました。軽い力でも動くので滑らかなAIMができました。
しかし個人的には少し滑り過ぎだなぁと感じることがありました。Apex Legendsではやりづらいと感じることはありませんでしたが、VALORANTの場合頭を狙う際に数ドットずらしたいときに滑り過ぎていきすぎるということがちょくちょくありました。
まぁその辺はマウスパッドで滑り具合を調整すればいいだけなので問題はないと思いますが。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
- DPI:400
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
Model D-のセンサーテスト
○テスト環境
- DPI:400/800/1600/3200
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
比較的きれいな波線でした。
少し気になったのは波線の折り返し地点で若干乱れるのは全てのマウスにあることですが、大きく乱れたり小さく乱れたり安定していないことが少し気になりました。
実際にゲームで使用する分には問題ありません。
Model D-のリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
- 検証用マウスパッド:SteelSeries QcK+
Model D-はリフトオフレンジの調節が可能です。
●LOD
- 2mm(デフォルト):0.6mm
- 3mm:1.4mm
LODはどちらの設定でも問題なく使用できるかと思いますが、短めのほうが違和感なくAIMできるのでデフォルトの2mmで良いと思います。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
Model D-の滑りやすさ
滑りやすさ比較のやり方は、マウスパッドに角度をつけてその上の滑り方を比較するやり方を行いました。
比較してみた感じだと滑りやすさはModel D- > Model O- >FinalMouseって感じでした。
Model D-とModel O-はあまり差を感じませんでしたが、FinalMouseと比べるとそこそこ差を感じました。FinalMouseも結構滑りやすいほうなのでModel D-は相当滑りやすい方かなと思います。
Model D-の応答速度(反応速度)
次はマウスのクリック応答速度(反応速度)を計っていきます※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
このテストで分かることは”露骨な遅延が無いこと””ボタンを素早く押せるか”程度のものです。
Model D-はDebounce Timeの設定が可能なので、10ms(デフォルト)と4ms(最低設定)で計測してみました。
100回やった結果はこのようになりました。
Debounce Time:10ms(デフォルト)
- 最速:156
- 最遅:0.208
- 平均:0.1798
Debounce Time:4ms(最低設定)
- 最速:0.149
- 最遅:0.203
- 平均:0.17192
平均タイムはDebounce Time:10ms(デフォルト)だと0.1798秒、Debounce Time:4ms(最低設定)だと0.17192秒となりました。
デフォルト設定でもかなり速いタイムを出すことができました。クリックボタンが浅めで軽いおかげでタイムラグなく押せたような気がしました。
Debounce Timeを最低にすることで劇的ではないですが、そこそこ速くなりました。
最低設定でゲームをしてみた感じ、おかしな挙動や違和感はなかったので、ゲーム中はDebounce Timeは4ms(最低設定)がおすすめ。
⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓
まとめ
手が大きさが小さいと感じる方でかぶせ持ちの人、つかみ持ちの人に向いているマウスだと思います。
メリット
- かぶせ持ち、つかみ持ちとの相性が良い
- かなり滑りやすい
- とても軽い
- ケーブルが全く気にならない
- Debounce Timeでクリック応答速度が速くなる
デメリット
- 個人的に少し滑り過ぎ
⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇓おすすめのゲーミングマウスと選び方を以下で解説しています⇓