今回はRazer(レーザー)ゲーミングマウス「Razer Viper Mini」をレビューしていきます。
Razer Viper Miniの特徴
小型化されたViper
Viperの形状で小型された形状で、つかみ持ちやつまみ持ちとの相性がとても良い。
手が小さい方や女性の方でも扱いやすい。
「Viper」からさらに軽量化
Viperの重量は69g(ケーブルを除く)でしたがViper Miniは61gとさらに軽量化されており、さらに取り回しやすくなっている。
Razer オプティカルマウススイッチ
Razer Viper UltimateではRazer™ オプティカルマウススイッチが採用されており、最高速0.2ミリ秒の応答時間を実現しました。これは従来のメカニカルスイッチの3倍の速度です。
また、従来のメカニカルスイッチは金属の接触により電磁信号が送信される仕組みでしたが、Razer™ オプティカルマウススイッチはクリックにより赤外線の通過を止めているシャッターが開くことで、電気信号が送信される仕組みになっています。これにより物理的な接触が必要なくなったため、クリックの誤操作の防止や耐クリック回数の向上を実現しました。
Razer Speedflex ケーブル
究極の柔らかさと低摩擦をもつRazer Speedflex ケーブルを採用。
ケーブルがものに当たってバネのように跳ね返されることや引きずるような感覚が少ないため、無線のようにマウスを振り回すことができる。
太さが太めなのでマウスバンジーに引っかからないということもなく、固定しやすい。
Razer Viper Miniの性能(スペック)
本体 | ボタン | 6箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、ホイール下×1) |
---|---|---|
長さ | 118.3mm | |
幅 | 53.5mm | |
高さ | 38.3mm | |
重量 | 61g(ケーブル除く) | |
ケーブル | ケーブル名 | Razer Speedflex ケーブル |
ケーブルタイプ | 布巻き | |
ケーブル長 | 1.8m | |
センサー | センサー名 | 8500 DPI 高精度オプティカルセンサー |
DPI | 200~8500(100刻み) | |
ポーリングレート | 125/500/1000 | |
最大認識速度(IPS) | 300 | |
最大加速度(G) | 35 | |
スイッチ | スイッチ名 | Razer オプティカルマウススイッチ |
耐クリック回数 | 5000万クリック | |
ソフトウェア | Razer Synapse |
Razer Viper Miniのパッケージ内容
Razer Viper Mini本体、製品情報ガイド、ラベル。
Razer Viper Miniの形状・外観
形状は左右対称マウスで、左右対称マウスの中でもかなり小さめのマウスになっています。
Viperとほぼ同じ形状をしていますが、全体的に小柄になっており長さと幅が短くなっています。高さはわずかにViperより高くなっていますが誤差レベルなのでほぼ影響はないと言えると思います。
左サイドの形状
形状はViperとよく似ています。
窪みは浅めで、一番深いところはやや前側にあるので親指は少し前方側にくるようになります。
垂直方向の曲線は下に行くほど深くなっており、マウスを持ち上げると指が引っかかりやすくなっているため保持しやすいです。
右サイドの形状
左側の形状と同じです。
ただサイドボタンは付いていません。
小指と薬指は立てて持っても寝かせて持ってもしっくりくる感じです。
サイドの滑り止め
マウスサイドには滑り止めは張られていません。
しかし表面の質感がザラザラとしているので滑りづらく、また重量も軽いのでマウスが重さに負けてずり落ちてくるということは一切ありません。
表面の形状と質感
表面の形状がViperと違いがありました。
Viperは表面の凸のトップの位置がほぼ中央にあるのに対し、Viper Miniは少し後ろ側にあります。
それによりマウス後部の高さに違いがあります。マウス後部は高いほうが手のひら後部とのフィット感が強くなります。
しかしViper Miniは長さがとても短いので手のひら後部への当たりが弱く、あまり関係ないように感じられました。
表面の質感はViperとあまり変わらないです。少しザラザラが増したくらいです。
ソールと滑りやすさ
マウスソールはDeath Adder V2と同じ100% PTFE マウスフィートです。
ソールもeliteと同じく上下に1枚づつ張られています。
重量の関係もあるとは思いますが、滑りはViper Miniのほうが良いです。
またソールの色が黒から白になっています。
重量
重量は61g(ケーブル抜き)ととても軽いです。Viper Miniは穴あき構造ではないので、穴あき構造に抵抗があった人にはかなり嬉しいものですね。
ケーブル
ケーブルはViper同様「Razer Speedflex ケーブル」です。
非常に柔らかく、癖がつきにくく、マウスパッドとの摩擦も少ないとても優秀なケーブルです。
僕の持っているゲーミングマウスの中では「Razer Speedflex ケーブル」が一番扱いやすいケーブルです。
Razer Viper Miniのボタンとクリックについて
左右メインボタン
クリック感はViperと同じです。
クリックの重さ、深さは標準的です。音は小さく低めの音がなります。
サイドボタン
サイドボタンは左側のみあります。
Viperのサイドボタンは表面とフラットな感じになっていたため押し込まないと反応しないタイプでしたが、Viper Miniはしっかり飛び出しているので簡単に押すことができます。
位置も親指の部分に来る当たりなのでとても押しやすいです。
スクロールホイール
スクロールホイールの外観はViperと全く一緒です。
ホイールの重さはViperより軽くなっており、結構すすっと回ってしまいます。わずかながら1スクロールごとにロックがかかります。
ホイールボタンの重さは結構軽めで押しやすいです。
DPI変更ボタン
ViperにはDPI変更ボタンは付いていませんでしたが、MiniにはDPI変更ボタンが着いています。
Razer Viper Miniのソフトウェア
カスタマイズ
各ボタンの役割をカスタマイズすることができます。
左クリックは必ずどこかのボタンに割り当てておく必要があります。
パフォーマンス
感度(DPI)、ポーリングレートの設定を行うことができます。
感度(DPI)は200~8500dpiを100刻みで設定することができます。
また感度ステージは5個まで設定することができ、DPI変更ボタンを押すことでステージを変更することができます。
感度ステージはON/OFFすることもできます。
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
ポーリングレートは125/500/1000の中から選択できます。
ポーリングレートとは1秒間にマウスの操作情報を送信する回数です。
特にこだわりがないのであれば、1000にしておけば良いです。
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
ライティング
ライティング機能の設定を行えます。
- オーディオメーター:音楽に合わせて光る
- スタティック:点滅せず、選択した色を照らし続ける
- スペクトラムサイクリング:色をサイクルさせる
- ブリージング:ふわっと消えてふわっと光る
- リアクティブ:クリックなどの動作に合わせて光る
Viper Miniのライティングはロゴ部分と底面後部あたりが光ります。
較正
Razer製マウスパッドを使用している人に限り、表面較正を行うことができます。
ViperではRazer製以外のマウスパッドでも較正することができたのですが、Viper Miniはできないようです。
較正できないのはいいんですがリフトオフレンジを調節できないのが本当に残念。
Razer Viper Miniの使用感
実際にゲームをプレイしてみたところ、センサーの挙動に違和感などは一切ありませんでした。変な飛びもないし横に真っすぐ動かせば横に真っすぐ動くし縦も同様です。
次はマウスの持ち方ごとの使用感です。ちなみに僕の手のサイズは中指の先端から手首までで約18.5cmです。
かぶせ持ちでの使用感
悪くない感じですがフィット感はあまりよくないです。
マウスが小さいのでほぼ指で持つような持ち方になります。
指のフィット感はいいですが、手のひらの当たりが弱くかぶせ持ちをしている感覚が弱いです。
かぶせ持ちでも扱えますが、かぶせ持ちユーザーがわざわざこのマウスを使うメリットがあるかと言われれば微妙です。
つかみ持ちでの使用感
手のサイズによる部分もありますが、僕の手の大きさでつかみ持ちをするには小さすぎるマウスです。
手のひら後部がマウス後部に乗り切らず、マウスパッドと手のひらの接地面が多くなってしまい扱いにくいです。
また、手のひら後部をマウス後部に着けようとするとかなり指を立てないと保持できず疲れる原因になってしまいました。
手の小さな人にはいいかもしれませんが標準サイズ以上の方にはあまり扱いやすいとは言えないと思います。
つまみ持ちでの使用感
かなり扱いやすいです。
もともとViperの形状がつまみ持ちと相性が良いので、さらに小さくなったViper Miniはマウス後部が手のひら後部と接触しないので指での操作の妨げにならず扱いやすいです。
重量も軽くマウスパッドとの抵抗がかなり小さいので、指だけでも軽く力を入れるだけで動かすことができます。
ただ個人的には軽すぎてAIMがぶれる原因になってしまうことが多々ありました。この辺は個人差かもしれませんが僕はもう少し重いほうが好きです。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
DPI:400
ポーリングレート:1000
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
Razer Viper Miniのセンサーテスト
折り返し地点でドットが乱れていますがよく見られる現象で実際のゲームプレイに影響することはないです。
Viperと見比べてみてもほぼ同じ波線をしています。センサー性能に差はないように思えます。
Viper Miniは最大認識速度が300IPSとあまり数値は高くないですが、かなり早く振り回してもドットが飛んでしまうこともなく安定していたので十分な性能なのだと思います。
Razer Viper Miniのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
Razer Viper Miniのリフトオフレンジは2.0mm以上でした。
非常に長いです。マウスを降ろしきる前にセンサーが反応していまい、AIMがブレてしまう場面がちょくちょくありました。
気を付けていれば扱えなくはないレベルですが、どうしても気になる場合にはソフトウェア機能の表面較正でRazer製マウスパッドのプリセットを適当にどれか選択すれば解決する可能性があります。
どれか適当に選択すればリフトオフレンジの調整ができるようになります。
ただ中にはセンサーの挙動がおかしくなってしまったり、感度が全然違うようになってしまったりするので違和感のないプリセットを選ぶ必要があります。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
Razer Viper Miniの滑りやすさ
Razer Viperは「標準ストックフィート」を採用していますが、Razer Viper Miniは「100% PTFE マウスフィート」を採用しています。
滑りやすさ比較のやり方は、マウスパッドに角度をつけてその上の滑り方を比較するやり方を行いました。
比較対象:Razer Viper Mini、Razer Viper
滑りはViper Miniのほうが良いです。
軽さもViper Miniのほうが軽いのでより滑りやすく感じられます。
個人的には滑り過ぎてAIMが安定しないのでもう少し重めのほうが好みですが、まぁそこは人それぞれですね。
Razer Viper Miniの応答速度(反応速度)
次はマウスのクリック応答速度(反応速度)を計っていきます※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
このテストで分かることは”露骨な遅延が無いこと””ボタンを素早く押せるか”程度のものです。
100回やった結果はこのようになりました。
- 最速:0.16秒
- 最遅:0.225秒
- 平均:0.18757秒
平均タイム0.18757秒となりました。
Viperと同じクリックボタンで重すぎず深すぎず押しやすいボタンで咄嗟に押しやすいタイプなので押そうと思った瞬間からタイムラグなしで反応してくれます。
⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓
まとめ
メリット
- 安い
- 軽い
- 穴あき構造が嫌いな人でも使える
- 小さいのでつまみ持ちとの相性が良い
デメリット
- 個人的に軽すぎてAIMが安定しない
- 小さいのでかぶせ持ち、つかみ持ちが少し扱いにくい
- リフトオフレンジが長すぎる&調整できない
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