当記事ではLogicool G703h(g703h)とRazer DeathAdder V2 Proの比較や違いについてまとめています。
性能(スペック)
Logicool G703h | Razer DeathAdder V2 Pro | |
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ボタン | 6箇所(左右メイン、左サイド×2、ホイールボタン、DPI変更ボタン) | 8箇所(左右クリックボタン、左サイド×2、ホイールボタン、DPI変更ボタン×2、PROFILEボタン)+接続方式切替スイッチ |
ケーブルタイプ | ワイヤレスまたはケーブル(布巻き) | ワイヤレス or Razer Speedflex ケーブル |
ケーブル長 | 1.8m | 1.8m |
長さ | 124mm | 127mm |
幅 | 68mm | 61.7mm |
高さ | 43mm | 42.7mm |
重量 | 95g | 88g |
DPI | 100~25600(50刻み) | 100~20000(50刻み) |
ポーリングレート | 125/250/500/1000 | 125/500/1000 |
最大認識速度(IPS) | 400IPS | 650IPS |
最大加速度(G) | 40G | 50G |
耐クリック回数 | 5000万回 | 7000万回 |
センサー | HERO 25K | Razer Focus+ オプティカルセンサー |
どちらのマウスもセンサー性能はとても良いです。DPI、IPS、最大加速度は高ければ高いほど良いですが、良いわけではないとも言えます。
ほとんどゲーミングマウスはFPSのような激しいマウス操作をするゲームでも、十分すぎる性能を持っています。これ以上数値を上げても正直オーバースペックになるだけだと思います。
そしてG703h、DeathAdder V2 Pro両者ともトップクラスの性能を持つセンサーなので、十分すぎる性能を持っています。
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
形状
大きさ
見た目上の大きさはDeathAdder V2 Proのほうがやや大きめです。ただ実際に握った感じではそこまで大きさに差は感じません。
見た目上の大きさはDeathAdder V2 Proはやや大きめ、G703hは標準的といった感じです。
高さはG703hのほうが若干高め。両マウスとも左右非対称マウスでゲーミングマウスの中では高めです。
左サイドの形状
DeathAdder V2 Proは深い溝があり、後部が大きく広がる形状をしています。
G703hは浅めの溝になっており、DeathAdder V2 Proと比べるとフラット寄りのカーブになっています。
そのため同じ左右非対称マウスでもグリップ感がかなり違いがあり、DeathAdder V2 Proはマウスを斜めに保持するような形になりますが、G703hは真っすぐよりの持ち方になります。
右サイドの形状
DeathAdder V2 Proは前部に溝があり、後部に行くほど大きく広がる形状をしています。
G703hは溝が無くフラット寄りの山になっています。
そのため薬指と小指の先がDeathAdder V2 Proはやや内側に来ますが、G703hは外側に来ます。
DeathAdder V2 Proは両サイドに溝がありG703hは溝が浅めなので、大きさはDeathAdder V2 Proのほうが大きく見えますが握り心地はG703hのほうが幅広に感じます。
サイドの滑り止め
両マウスとも両サイドに滑り止めが張られており、滑り止めの大きさもおおむね同じ。
質感にかなり違いがあり、DeathAdder V2 Proは張り付く感じのラバーではなくサラサラ寄りの質感で小さな凸がありそこそこのグリップ力があります。
G703hは張り付く感じのラバーですが、凹凸が一切ない分グリップ力が同じくらい。
表面の形状
DeathAdder V2 Proは表面の山の位置が前後は中央、左右はかなり左寄りの位置にあります。マウス後部のカーブがかなり緩い形状です。
G703hは表面の山の位置が前後左右ともに中央寄りの位置にあります。マウス後部のカーブがDeathAdder V2 Proと比べてかなり急な形状です。
細かな違いですがそれだけでもグリップ感はかなり違ってきます。
DeathAdder V2 Proは手を乗せると手のひらにはあまり接地せず、指の第2関節から手のひら前部に強くフィットします。
G703hは手のひらに強くフィットします。
重さ
重さはDeathAdder V2 Proが88g、G703hが95gでDeathAdder V2 Proのほうが軽いです。
重さに関しては好みにも寄りますが、基本的には軽いほうが操作しやすいためDeathAdder V2 Proのほうが優秀。
ボタン
左右クリックボタン
クリック感としてDeathAdder V2 Proは押下圧、ストロークともに標準的。G703hは押下圧が軽め、ストロークは浅めです。
DeathAdder V2 Proはグニっとした感触でクリック時に僅かな返しがあります。G703hはかなりあっさりとした感触でクリック時に僅かな返しがあります。
クリック音はどちらも軽い音ですがDeathAdder V2 Proのほうが僅かに鈍い音でG703hはやや高め。
サイドボタン
大きさは両マウスとも大きめなボタンになっています。
表面からの出っ張りはG703hのほうが大きく、押しやすさはどちらかと言えばG703hのほうが押しやすいです。大差はありません。
スクロールホイール
スクロールホイールはDeathAdder V2 Proは滑り止めラバーが巻かれており、G703hはホイール全体が滑り止めラバーになっている感じ。どちらのホイールも凹凸があり指が引っかかりやすいようになっています。
ホイールの重さはDeathAdder V2 Proは標準的でしっかりとしたコリコリ感があります。G703hはかなり緩めでコリコリ感もかなり弱いです。
ホイールボタンの重さはDeathAdder V2 Proは標準的、G703hは重め。
スクロール下
DeathAdder V2 Proは2つ、G703hは1つ。
底面
DeathAdder V2 Proのみ1つ備わっています。
マウスの持ち方の相性
マウスの持ち方には大きくかぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ちの3種類があります。
マウスの持ち方にはマウスとの相性があり、DeathAdder V2 ProとG703hにもそれぞれ向き不向きがあります。
DeathAdder V2 Proと相性の良い持ち方
- かぶせ持ち:◎
- つかみ持ち:〇
- つまみ持ち:△
DeathAdder V2 Proと相性の良い持ち方はかぶせ持ちです。
手のひらをかぶせる様に乗せたときに、指と手のひら全体がバランスよくフィットします。どの部分が強く当たるというのが無くとても自然なグリップを行うことが出来ます。
マウスを保持するとマウスがやや斜めになる形で保持するようになります。
つかみ持ちでもそれなりに違和感なくグリップできますが、DeathAdder V2 Proはマウス後部の高さが低いので手のひら後部との当たりが弱く安定感が弱いです。つかみ持ちやつまみ持ちではあまりメリットはありません。
G703hと相性の良い持ち方
- かぶせ持ち:◎
- つかみ持ち:〇
- つまみ持ち:△
G703hと相性の良い持ち方はかぶせ持ちです。
DeathAdder V2 Proと大きな差はありませんが、G703hは手のひらとのフィット感をより強いです。それによりDeathAdder V2 Proよりも安定感が強くマウスを保持しやすいです。
また、マウスを保持するとDeathAdder V2 Proはやや斜めになりますがG703hは概ね真っすぐになります。
充電方法
DeathAdder V2 Proは充電ケーブルをマウス本体と接続することでも可能ですが、充電ドックがあればマウスを充電ドックに乗せるだけで行うことが出来ます。
G703hの充電方法は充電ケーブルをマウス本体と接続することで行います。無線充電対応ゲーミングマウスパット「POWERPLAY」があれば乗せているだけで充電が可能。しかし非常に高価。
容易さで見ればG703hのほうが良いですが、コスパ的にはDeathAdder V2 Proのほうが良い。
ソフトウェア機能
ソフトウェア機能はどちらのマウスもDPI、ポーリングレート、ライティング、ボタン割り当てなどの基本的な機能は備わっています。
違いとしてDeathAdder V2 Proにはリフトオフレンジを調節できる機能や、マウスパッドなどの表面に合わせて較正する機能などが備わっています。
なので機能としてはDeathAdder V2 Proのほうが多いですが、実際使うかと言われれば使わないので個人的に違いはあまり感じません。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
- DPI:400
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
それぞれのセンサーテスト
○テスト環境
- DPI:400/800/1600/3200
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
Logicool G703h | Razer DeathAdder V2 Pro | ||
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どちらのセンサーも綺麗な波線をしていました。ラインとドットの重なり具合もあまり違いがなく差はあまりないように思います。
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)とはマウスを持ち上げたときにセンサーが感知する距離のことです。
このリフトオフレンジが長すぎると、マウスの持ち上げ動作時にセンサーが反応しなくていいタイミングで反応してしまいAIMがぶれてしまいます。
逆に短すぎるとマウスの持ち上げ動作からマウスパッドに置くと同時に視点移動をしようとするとセンサーの反応が遅れてしまい、マウスを動かしているのに視点が動かないタイミングがでてきます。
目安としては0.3mm以下だと短すぎ、1.6mm以上だと長すぎといった感じです。
DeathAdder V2 ProとG703hのリフトオフレンジは以下になります。
- DeathAdder V2 Pro:1.3mm
- G703h:0.5mm
どちらもちょうどいいリフトオフレンジですが、基本的にリフトオフレンジは短めのほうが違和感は少ないのでG703hのほうが違和感は少ないかもしれません。
ただDeathAdder V2 Proはソフトウェアでリフトオフレンジを調節できるので、短めに設定すれば同じくらいになるかもしれません。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
応答速度(反応速度)
反応速度を計るゲームで反応速度を計測して平均タイムを出し比較します。※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
ここに関しては応答速度に差があったとしても、体感では全く分からないので特に気にする必要はありません。ただ速ければ速いほどいいのは間違いないので一応計るだけです。
このテストで分かることは”露骨な遅延が無いこと””ボタンを素早く押せるか”程度のものです。
それぞれの結果は以下になります。
●DeathAdder V2 Pro
- 最速:0.152秒
- 最遅:0.209秒
- 平均:0.18025秒
●G703h
- 最速:0.156秒
- 最遅:0.232秒
- 平均:0.18625秒
全ゲーミングマウス平均タイムが0.18818秒で、どちらもゲーミングマウスの中では少し速いタイムでした。
どちらのクリックボタンもサクッと押せて体感速く反応できた印象。
⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓
結局どちらを選ぶべきか
両マウスともかぶせ持ちとの相性がいいマウスなので、かぶせ持ちの方が選ぶことを前提として話を進めます。
どちらもかぶせ持ちに向いていますが、同じかぶせ持ちをしてもグリップ感には結構違いがあります。
DeathAdder V2 Proは指と手のひら全体がバランスよくフィットしますが、G703は手のひらにより強くフィットします。個人的にはかぶせ持ちをする場合手のひらのフィット感が強いほうが好みなのでG703を選びます。その点は好みで選ぶと良いかと思います。
コスパ面では同じワイヤレスゲーミングマウスでもG703のほうが圧倒的に安価です。使用感もそこまで優劣ないのでコスパはG703のほうが圧倒的に良いです。
充電方法は無線充電対応ゲーミングマウスパット「POWERPLAY」があればG703のほうが楽ですが、DeathAdder V2 Proも充電ドックに乗せるだけなのであまり違いはないようにも思います。
個人的に選ぶとしたらグリップ感、操作性を重視したいのでG703を選びます。
⇓それぞれのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇒「Razer DeathAdder V2 Pro」レビュー
⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇓おすすめのゲーミングマウスと選び方を以下で解説しています⇓