当記事では「Logicool G703h」と「Logicool G502WL(G502 ワイヤレス)」の比較、違いについてまとめています。
性能(スペック)
Logicool G703h | Logicool G502WL | |
---|---|---|
ボタン | 6箇所(左右メイン、左サイド×2、ホイールボタン、ホイール下) | 11箇所(左右クリックボタン、左サイド×3、左クリックサイド×2、ホイールボタン、左右チルト、ホイール下)+ホイールスピン切替ボタン |
ケーブルタイプ | ワイヤレス or 布巻きケーブル | ワイヤレス or 布巻きケーブル |
ケーブル長 | 1.8m | 1.8m |
長さ | 124mm | 132mm |
幅 | 68mm | 75mm |
高さ | 43mm | 40mm |
重量 | 95g | 114g |
DPI | 100~25600(50刻み) | 100~25600(50刻み) |
ポーリングレート | 125/250/500/1000 | 125/250/500/1000 |
最大認識速度(IPS) | 400 | 400 |
最大加速度(G) | 40 | 40 |
耐クリック回数 | – | – |
センサー | HERO 25Kセンサー | HERO 25Kセンサー |
同じセンサーを搭載しています。なので基本的な性能は同じです。どちらもゲーミングマウスの中ではトップレベルの性能です。
違いはボタン数、形状、重さなどです。
⇓DPIについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
⇓ポーリングレートについて詳しく知りたい方はこちらからどうぞ⇓
形状
大きさ
大きさはG502WLのほうが大きめです。両マウスとも左右非対称マウスで、基本的に左右非対称と左右対称では左右非対称のほうが大きめな傾向にあります。
G703hは左右非対称マウスの中では標準的ですが、G502WLは大きめです。ただ実際にグリップしてみた感じではどちらも標準サイズといったところです。むしろG502WLのほうが小さく感じられるほどです。
高さはG703hのほうが高めです。高さに関しても左右非対称と左右対称では左右非対称のほうが高めな傾向にあります。
左右非対称マウスの中ではG703hは高め、G502WLは標準的です。
高さが高いほうが手のひらとのフィット感が強いです。逆に低いほど指でマウスを操作する際に手のひらに干渉しづらいため、操作の妨げになりにくいです。
左サイドの形状
両マウスとも左サイドには深い凹みがありますが、凹みの方向が違います。
G703hは水平方向に凹みがあり、G502WLは垂直方向に凹みがあります。
この違いによって、G502WLは指を倒した状態だとフィット感が強く、G703hは指を倒しても立ててもそこそこなフィット感を得られます。
右サイドの形状
基本的に両マウスとも指先から指の腹までフィットしやすい形状になっています。
細かい違いとして、G703hは上部にいくほど内側に狭まる形状をしていますが、G502WLは上部に行くほど広がる形状をしています。
それによりマウスを持ち上げたときにG502WLのほうが指に引っかかりやすいです。そのため持ち上げやすさはG502WLのほうが上です。
サイドの滑り止め
両マウスとも両サイドに滑り止めが張られています。
G502WLは左サイドの滑り止めはマウス後部まで続いており、右サイドは指全体が当たる範囲。G703hは両サイドとも指全体が当たる範囲。
滑り止めの質感としてG703hは肌に引っかかる感じで、G502WLはサラサラ寄りのラバーです。なので滑り止めのグリップ力はG703hのほうが強い印象です。
表面の形状
両マウスとも左側が膨らむ形状をしていますが、細かい点で異なる形状をしています。
表面の山の位置はG703hは表面の山の位置が前後左右ともに中央寄りの位置、G502WLは前後は概ね中央で左右は左の位置にあります。
高さに違いがある分山の曲線の形状が違い、G703hは深めでG502WLが浅めです。
そのためG703hは手のひらとのフィット感が強く、G502WLは指から手のひらまでの全体がバランスよくフィットします。
重さ
重量はG703hが95g、G502WLが114gと20gほどの差があります。
G502WLは多ボタンマウスですが、多ボタンマウスはボタンが多い分重さも重くなる傾向にあります。
滑りやすさ
体感の滑りやすさはG703hのほうが滑りやすい印象です。
G703hのほうが軽いというのもありますが、G502WLはソールの表面積が多い分摩擦が強い印象です。
ボタン
左右クリックボタン
クリック感として両マウスとも押下圧が軽め、ストロークは浅めです。
両マウスともかなりあっさりとした感触でクリック時に僅かな返しがあります。
またクリックボタンの形状はG502WLは前方にいっても高さはあまり変わりませんが、G703hはかなり沈み込む感じになっています。
クリック音は両マウスとも小さめ。
サイドボタン
サイドボタンの数や位置に違いがあります。
G703hは普通のゲーミングマウスと同じく、親指上に2つあります。大きさは大きめ。
G502WLは親指上に2つ、前方に1つの合計3つあります。大きさは標準的。
左クリック横
G502WLには左クリック横に2つボタンが備わっています。
結構大きめのボタンです。
スクロールホイール
スクロールホイールはG703hはホイール全体が滑り止めラバーになっているタイプで、G502WLは表面に巻かれているタイプです。両マウスともライン状の凹凸があり指が引っかかりやすいようになっています。
ホイールの重さはG703hはかなり緩めでコリコリ感もかなり弱いです。
G502WLはホイールスピン切替機能が備わっており、コリコリ感のありなしで切り替えることが出来ます。コリコリ感のありの場合ホイールは結構重めです。
ホイールボタンの重さはどちらのマウスも重め。
またG502WLにはホイールに左右チルト機能が備わっており、ホイールを左右に倒すことで入力可能。
スクロール下
両マウスともボタンが1つ備わっています。
G502WLはボタンが2つありますが、1つはホイールスピン切替ボタンなので割り当て不可。
マウスの持ち方の相性
マウスの持ち方には大きくかぶせ持ち、つかみ持ち、つまみ持ちの3種類があります。
マウスの持ち方にはマウスとの相性があり、G703hとG502WLにもそれぞれ向き不向きがあります。
それぞれのマウスの相性の良い持ち方
●G703h
- かぶせ持ち:◎
- つかみ持ち:〇
- つまみ持ち:△
●G502WL
- かぶせ持ち:◎
- つかみ持ち:△
- つまみ持ち:△
両マウスともかぶせ持ちとの相性がいいです。
基本的に左右非対称マウスはかぶせ持ち都の相性がいいです。
両マウスとも左右非対称マウスで手のひら全体がフィットしやすく、かぶせ持ちの長所である安定感をしっかり活かすことが出来ます。
G703hはつかみ持ちでもそこそこ自然なグリップをすることが出来ます。しかしつかみ持ちであれば左右対称マウスのほうがより自然なグリップと操作感を得ることが出来ると思うので、わざわざG703hを選ぶ必要性はあまりないように思います。
G502WLはG703hと比べるとかぶせ持ち特化といった感じです。
センサーテスト
『MouseTester』というソフトを使ってテストを行いました。
- 波線が綺麗に続いているほど、カーソルが飛んでしまうなどのおかしな挙動がない。
- ラインの動きドットの動きが一致しているほど、マウスの移動距離に対してのカーソルの移動距離が正確。
悪い例
FPSをプレイ中よくAIMが飛んでしまうマウスでのテストです。
○テスト環境
- DPI:400
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
波線が途中で乱れているのは実際にカーソルが飛んでしまっている部分です。こういった波の乱れがあるものは良好なセンサーとは言えないです。
それぞれのセンサーテスト
○テスト環境
- DPI:400/800/1600/3200
- ポーリングレート:1000
- マウスパッド:SteelSeries QcK+
Logicool G703h | Logicool G502WL | ||
---|---|---|---|
両マウスとも綺麗な波線をしていました。
同じセンサーなので違いもほぼないです。
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)
リフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)とはマウスを持ち上げたときにセンサーが感知する距離のことです。
このリフトオフレンジが長すぎると、マウスの持ち上げ動作時にセンサーが反応しなくていいタイミングで反応してしまいAIMがぶれてしまいます。
逆に短すぎるとマウスの持ち上げ動作からマウスパッドに置くと同時に視点移動をしようとするとセンサーの反応が遅れてしまい、マウスを動かしているのに視点が動かないタイミングがでてきます。
目安としては0.3mm以下だと短すぎ、1.6mm以上だと長すぎといった感じです。
G703hとG502WLのリフトオフレンジは以下になります。
- G703h:0.5mm
- G502WL:0.4mm
両マウスともちょうどいいリフトオフレンジでした。
両マウスともかなり短いほうですが、リフトオフレンジは短めのほうが違和感は少ないのでFPS的にも最適。
⇓その他ゲーミングマウスのリフトオフレンジ(リフトオフディスタンス)や詳細については下の記事で確認できます。⇓
応答速度(反応速度)
反応速度を計るゲームで反応速度を計測して平均タイムを出し比較します。※純粋なマウスの応答速度を計っているわけではないので参考程度にお考え下さい。
ここに関しては応答速度に差があったとしても、体感では全く分からないので特に気にする必要はありません。ただ速ければ速いほどいいのは間違いないので一応計るだけです。
このテストで分かることは”露骨な遅延が無いこと””ボタンを素早く押せるか”程度のものです。
それぞれの結果は以下になります。
●G703h
- 最速:0.156秒
- 最遅:0.232秒
- 平均:0.18625秒
●G502WL
- 最速:0.134秒
- 最遅:0.192秒
- 平均:0.16746秒
応答速度は両マウスともかなり速いタイムでした。※全ゲーミングマウス平均タイムは0.18797秒です。
両マウスともクリックボタンの押下圧が軽めでストロークも短めなので、押そうと思ってから素早く押し込むことができ速く反応してくれた印象です。
G502WLのほうが速いタイムでしたが、差を実感できることはまずないです。なので参考程度に見てもらえれば良いかと思います。
⇓測定の仕方、その他ゲーミングマウスの応答速度(反応速度)以下の記事で確認できます。⇓
結局どちらを選ぶべきか
FPSを目的であれば操作感やグリップ感を重視するべきなので自分の持ち方に合った方を選ぶべきです。
そして両マウスともかぶせ持ち向けのマウスなので、かぶせ持ちであればどちらを選んでも扱いやすいと思います。
つかみ持ちの場合はどちらかと言えば、G703hのほうが扱いやすいです。G703hは高さが高くマウス後部が手のひら後部に当たりやすいため、つかみ持ちとしての形を維持しやすいです。
その他の大きな違いとしてコスパ、割り当て可能なボタン数、重量があります。
コスパ面では現在のAmazon価格として、G703hは7900円、G502WLは14900円ほどします。同じワイヤレスマウスでも2倍ほどの差があるためコスパ的にはG703hのほうがいいです。
割り当て可能なボタン数はG502WLのほうが多いです。
重量はG703hが95g、G502WLが114gとG703hのほうが軽いです。
重量は操作感にも影響してくるのでFPS的にはG703hのほうが向いています。しかしボタン数を重視したいという方もいると思うので、それぞれ重視したいポイントを考えて判断するのも良いと思います。
個人的に選ぶとしたら操作感やグリップ感を重視したいので、G703hを選びます。
⇓それぞれのレビュー記事は以下で確認できます⇓
⇓その他のゲーミングマウスのレビュー記事は以下で確認できます⇓
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